作者「吉田ひろゆき」が現在も作品を発表しているか
微妙なところだが、この作品のインパクトは強かった。
一話完結のショートストーリーで、
人間の欲望やエゴに対して、
それを叶えてくれる不思議な道具を渡す
幸福の伝道師ザビエール。
無論、その道具が必ずしも幸福を呼ぶわけではなく、
登場人物たちは、その力に翻弄されていく。
あらすじ的には「笑うせぇるすまん」なのだが、
その独特で透明感のある画風は、
どちらかというと「星新一」の世界に近いのだろう。
SFショート・ショートや、世にも奇妙な物語といった、
世界が好きな人には、たまらなく面白い作品である。
全19冊もあるので、全てが傑作なわけではないが、
読めば虜になる話が確実にあるだろう。