偶然だが、本日も前世作品のレビューである。
作者「潮見知佳」は、
「ゆららの月」から始まる
一連のシリーズが代表作だが、
本作も、なかなか見劣りしない作品である。
産まれた時に、
体に刀傷の後を持った主人公と、
彼の江戸時代の過去生に絡んでいた人々が
徐々に現世で集まってくるという流れで、
良くあると言えば良くある展開である。
ただ前世ジャンルは
物語が必要以上に複雑になるので、
この程度の構成の方が、
軽い気持ちで読めるのでありがたい。
また設定としては男子高校生の過去生が、
江戸時代の花魁になるという
性別転換をさせているところも、多少は工夫だろうか。
全4冊。この手のジャンルが好きな方に。