つれづれマンガ日記 改

マンガをテーマに、なんとなく感想。レビュー、おすすめ、名作、駄作、etc

魔法使いの娘ニ非ズ

十数年前に始まった、天才「那州雪絵」の
復活を感じさせた魔法使いの娘シリーズも、
ついに最終7巻で完結してしまった。

この十数年、オカルト系作品としては、
最高峰の面白さを保ちながら、
毎年1冊程度の単行本を楽しませて頂いたものである。

そんな作品の続きがもう読めないかと思うと、
これ以上ないほど悲しい。

特に、前作「魔法使いの娘」は、
こんなに面白い作品の知名度
どうしてこんなに低いのかと悶えたくなる
屈指の出来栄えの作品で、
その辺りのところは、
以下の過去レビューを参考にしてほしい。

 

mangadake.hatenablog.jp

 

ともあれ続編の「非ズ」が終わったわけだが、
魔法使いの娘ではない何かを求める初音の物語として、
各短編の面白さは、前作と変わらないレベルであった。


しかし、前作の中心に親子の物語と
大きな伏線が存在していたのに対して、
「非ズ」の物語はその点どうしても
力不足が否めなく、ついに最終7巻まで
前作の面白さには及ばなかった印象である。

もちろん、どのオカルト短編も間違いなく面白いし、
否定するつもりは毛頭ないのだが、
それぐらい前作のカタルシスは素晴らしかったのだなぁと
改めて感慨に浸る次第である。

ともあれ、この作品を未読では、
マンガ読みとしてあまりに勿体ないので、
何はなくとも旧作から手を出してほしい。

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