つれづれマンガ日記 改

マンガをテーマに、なんとなく感想。レビュー、おすすめ、名作、駄作、etc

グッデイ

面白いの一言に尽きる。


短編の名手「須藤真澄」が、
一段の上のレベルに達したと思わされる本作。


人が亡くなる前日に、
体が真ん丸の球体に見える現象「玉迎え」

この「玉迎え」という設定が、
物語的にも、マンガ表現的にも非常に秀逸で、
石坂啓」の「I'm home」以来の感動を覚える。


人の寿命というものには、
何とも物悲しいものがあるのだが、
それを丸い体で表現する事で、
何とも言えない暖かさと
面白味を加える事に成功しているのだ。

そして、
人間の寿命が他人に見えたらどうなるのか、
という実験世界を通して、
作者の得意とする群像劇が描かれる。

特に最終話のワンデイが圧倒的で、
1冊の短編集として、
見事に完結している点も高く評価したい。


須藤真澄」未読の方には、
絶対オススメしたい傑作である。

f:id:mangadake:20170325110307p:plain


 

グッデイ (ビームコミックス)

グッデイ (ビームコミックス)