低俗霊シリーズ第三弾
残念ながら低俗霊シリーズの中では、
本作が一番面白くない。
原作は当然「奥瀬サキ」なわけだが、
作画担当「刻夜セイゴ」は
萌え系の絵柄を描く作者であり、
この絵が「低俗霊シリーズ」のコンセプトと
根本的にマッチしていない。
低俗霊シリーズの根源的な面白さは、
SEXに関するエピソードをエロスではなく、
人間の狂気として描く点である。
また、死者との対峙をバトルではなく、
精神世界として再現する点である。
しかし、現代風の作風で描かれる本作は、
巻が進むにつれてこの大前提を捨ててしまい、
結果として最近良くある、
萌えキャラが露出を増やして
頑張る作品と変わらなくなってしまった。
まぁ、ヤングエース連載なので
仕方ないとも言えるのだが。
最終6巻もある意味、何も完結しておらず、
その点だけは悪い意味で低俗霊シリーズらしくはある。
DAYDREAMからの旧キャラ登場だけは
少し盛り上がるので、シリーズのファンだけにオススメしたい。