つれづれマンガ日記 改

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ベルサイユのばら

久しぶりに再読。
何度読み直しても、
面白さが色褪せない偉大な作品である。

70年代における本作の存在は圧倒的で、
少女マンガという単なる少年マンガ
二番煎じであったジャンルを、
一つの文化のレベルにまで
押し上げた作品と言っても過言ではない。

凡そ西洋文化への憧れは、
ここから始まったのではないかと思わされる、
優美なフランスの世界と革命の時代を、
見事なまでに紙の上に再現した、
池田理代子」渾身の傑作である。

また、その後の大河浪漫系の同系統の作品が、
次々と完結する道を見失っていく中、
本家となるこの作品は、
マリー・アントワネットの最期をもって、
恐ろしいほど美しい完結を迎えている。


その意味で、「ベルサイユのばら」は、
やはりマリー・アントワネットだったのでは、
と私自身は思うのだ。

文句なしの不朽の名作である。

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