死んだ人間の魂を
連れて行く導き手
「ツレビト」
生と死の世界の境目を
「吉冨昭仁」の画力が、
見事に描いた作品。
この異様な空間描写とカメラアングルは、
天賦の才能を持った一握りのマンガ家にしか
構築できないだろう。
ストーリーも全4冊
導入から非常に良く練られ
最後まで簡潔に纏まっており、
少しでもレビューしてしまうと
ネタバレになってしまうので、
評せないのが残念だ。
今ではすっかりエロが
強くなってしまった印象のある作者だが、
この頃までは、まだ、デビュー当時のSF感の面影がある。
「生」と「死」の
緊張感を見事に描ききった快作。