「Moo.念平」の唯一無二の、
そしてコロコロコミックの
歴史に残る少年マンガ。
それが、「あまいぞ!男吾」だろう。
オークション等でプレミアがついた存在としても
有名な作品かもしれない。
低学年少年マンガというジャンルは
非常に難しい存在だ。
小学生という対象年齢の低さから、
どうしても似たような展開や、
一時のブームに乗っかったような
作品を連載せざるを得ない。
また、少しマンガがわかるようになると
少年雑誌を読んでいた子供は、
週刊少年系に移りもっと大人なマンガを
楽しむようになってしまう。
そんな厳しい環境の中で、始まった本作。
ケンカと遊びが大好きな
昭和の主人公「巴男吾」。
作風は古臭く思えるかもしれないが、
このキャラクターが読者に与えた印象は大きかった。
また、小学生編から始まった主人公が、
ついには高校生編まで続いてしまったのだから
コロコロコミックとしては前代未聞だっただろう。
現代の子供達の心から失われてしまった、
やんちゃなガキ大将を描いた偉大な作品である。
トラウママンガブックス版のみに収録されている最終話こそ、
ある意味本作の最終回ともいえるので、
かつてのファンには是非オススメしたい。