約20年前に連載終了した本作を
作者むつ利之は未だに超えられそうにない。
試合に出れない野球部の落ちこぼれ集団
二軍以下の三軍。
それが第三野球部。
そんな三軍の選手たちが、
努力だけを武器に次第に勝ち上がっていく物語。
友情・努力・勝利
それこそジャンプのテーマをそのまま持ってきたかのような、
少年マンガのお手本的な野球マンガは、
地味に、しかし力強くマガジンの看板作品として
長きにわたって連載されていた。
特に主人公あすなろのライバル
桑原の活躍は素晴らしく、
次々とライバルキャラが現れやすい野球マンガ界において、
これだけ長期間にわたり、
永遠のライバルとして君臨したキャラクターは、
数少ないのではないだろうか。
実際第一部の最終話は、
桑原が主人公のような作品展開になっており、
少年マンガとしては非常に珍しく、
抑えておく価値がある展開である。
その後のプロ野球編でもある「飛翔編」も、
ご都合主義的と言われるかもしれないが、
非常にマンガらしい面白さに満ちている。
80年代的と呼ぶに相応しいマンガである。