最近、とにかく続きが気になる作品と言えばこれである。
あわや単行本が発売されない可能性があった本作が、
SNSの力で覆されて世の中に出てきてくれた事で本当に助かった。
この作品を発売しないなんて、いくらなんでも編集サイドが無能すぎる。
100メートル走という、非常に単純ながら奥深い世界を、
最近流行りの薀蓄ではなく、マンガの迫力で描こうとする稀有な作品。
それが本作「ひゃくえむ。」である。
人が速く走るという、ただそれだけの事を、これだけ面白く描いている
作者「魚豊」のセンスに脱帽。
特に、見開きのコマと描写が抜群で、
最近デジタル化が進んでいるマンガ生活だが、この作品は残念ながら
単行本の方が面白いと言えるだろう。
5ヶ月連続刊行という事で、続きが楽しみでならない良作である。