つれづれマンガ日記 改

マンガをテーマに、なんとなく感想。レビュー、おすすめ、名作、駄作、etc

二月の勝者 1巻から5巻レビュー

 

 
第一話を雑誌で読んだ時には「なかなか着眼点の良い作品が出てきたな」
ぐらいに感じていた本作だが、しばらく放置していたら
本屋さんで山積みになりはじめたので、全冊購入してみた。

結果、強烈に面白い。

超一流塾から転籍してきた主人公教師のキャラクターの魅力に加えて
クラスの生徒の個性も抜群で、学校の群像劇のような成長物語と、
中学受験という近年の一大サービス産業という知識系マンガの側面も
持ち合わせており、これは売れるわけである。

しかし、このおじさんキャラの描写とか女性キャラの表情とか、
どこかで見たことがある絵柄だなと思って、作者を調べると「高瀬志帆」。
まさかの「おとりよせ王子」で愕然とした。

「おとりよせ王子」自体はテーマは独特で雑学としては面白かったものの、
マンガとして面白いと思った事は一度もなかったので、
大変失礼ながら、この作品とのギャップに困惑した次第である。

受験ビジネスという設定の面白味や主人公キャラの魅力、
キャラクターを徐々に掘り下げる手腕や、続きが気になる展開等々、
どれをとっても、おとりよせ王子の時とは比べ物にならないほど面白い。

時間軸が小学校6年生の受験1年間に合わせた作品なので、
確実に10冊前後で完結するであろう本作の今後に是非注目したい。
オススメだ。

しかし、こんなに面白いマンガを描く作者に成長するとは。。。
何があったのだろうか、むしろそこが一番気になる。