つれづれマンガ日記 改

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ハチミツとクローバー

駆け出しの新人作家には決して書けない
作品を作る、それが羽海野チカの持ち味だろう。

美術学校に通う学生たちの生活を、
全体的に軽いコメディとして仕上げているが、
全体を通して描きたいテーマは明らかに重たい。

その二面性のギャップが、物語に深みを加えている。
本作はそれなりの人生経験無しには描けないストーリーだ。

また、主人公だけにスポットを当てずに、
様々なキャラクターを掘り下げたにも関わらず、
綺麗に完結している構成力も素晴らしい。

自分の描きたい物語が確立し、
自分の作ったキャラクターの人生を愛している。
そんな事が伝わってくる作家だ。

タイトルのハチミツとクローバー
その素晴らしい響きがこの物語の全てである。

この不思議なタイトルに惹かれた方は是非一読を。
傑作である。

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