つれづれマンガ日記 改

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四百四病の外

私の中での少女マンガ家ランクとしては、
相当なベテランとして認識されている「聖千秋」だが、
マンガとしての面白さという意味では、なかなかに今一つだった。

タイトルは非常に秀逸。

物語も読み返してみれば、
四百四病の外、つまり恋の病に翻弄されている
人間の行動が非常に良く描けているのだが、
それ故に、あまりにストーリーや構成が奔放。

キャラクターの動きもちぐはぐに見えてしまい、
感情移入しづらい作品になってしまった。

ただ、これこそ「恋」に落ちてしまった人間の行動と見れば、
評価も少し違う。

お互いの行動がちぐはぐで、
相手の心が全く読めず、
周りのアドバイスも空回り。

そもそも、自分が恋に落ちて、
周囲に迷惑な行動をとっている事にも気づかない等など。

ある意味、完璧に描けているのだから、
さすが「聖千秋」ともいえるのだが、
読んでいて面白いかと言われると、
もやもやのほうが非常に強い。

評価の難しい作品であった。

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