テレビドラマ化もしたので、
ご存知の方が多い作品だろう。
おいしい物を食べるのが何よりも好きな
裕福な父親に育てられた主人公百恵。
けれども、その幸せな日常は
父親の急逝により崩れ去る。
残された百恵が選んだのは、
コックになる道。
町の洋食屋「プチ・ラパン」で
師匠とあがめるシェフの織田と出会うのだが。。。
槇村さとる作品といえば、
働く女性主人公だろう。
近年終了した「Real Clothes 」もそうだが、
やはり、働く女性を描かせると、
他のマンガ家より一段上の作品を作る。
また、本作の魅力は、
美味しそうな料理の数々と、
そこで働く人たちの人間ドラマだろう。
特に、百恵のあこがれる織田の
キャラクター性は非常によく作られている。
登場したてのころは、
よくある二枚目冷徹キャラクターかと思いきや、
次第に見えてくる「職人」故の生き様と、苦悩は、
一際よく描けている。
後半部においては、若干恋愛要素に偏りがちだが、
概ね作品としての軸がぶれることなく、全16冊で纏まっている。
槇村さとるの代表作と評してよいだろう。
お勧めしたい。