つれづれマンガ日記 改

マンガをテーマに、なんとなく感想。レビュー、おすすめ、名作、駄作、etc

サンクチュアリ

面白いマンガに求められるのは絵ではない。

けれども絵の上手さが
作品の質を高めるという事は往々にしてある。

本作、サンクチュアリは、
池上遼一」の画力が抜群に冴え渡る一作だ。

残念ながら現在主流のデジタル作品では、
本作のテーマ、重みは再現できないだろう。

カンボジアの戦乱から生き延びた北条と浅見の2人は、
腐敗した日本に絶望し、お互いに約束をする。

それは、表の世界と裏の世界から、日本を立ち直らせる為の
2人の「サンクチュアリ」を築く事だった。

浅見は政治家として
北条はヤクザの組長として、
2人の漢は、
日本の頂点に登りつめる為に命を懸けて進んでいく。

これほどまでに「漢」という表現が似合うマンガは滅多にない。
若者が情熱を持って世界を変えようとする姿は、
これほどまでに読むものの心を魅了するのか。

そんな事を感じられる傑作である。

奮い立ちたいときに是非。

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