つれづれマンガ日記 改

マンガをテーマに、なんとなく感想。レビュー、おすすめ、名作、駄作、etc

孤独のグルメ

(2012年評)

谷口ジローはやはり
画力で魅せれる数少ないマンガ家である。

個人的には「神々の山嶺」がベストだが、
本作孤独のグルメも捨てがたい。

その圧倒的な画力は並のマンガ家では描けない
リアリティの高い世界観を紡ぎ出す。


孤独のグルメは有名な作品だが、
あらすじだけ描いてしまえば、
サラリーマンが飯を食べる。
ただ、それだけの物語である。

それが、なぜ面白いのか。

答えの一つはやはり、谷口ジローの画力だろう。

無論、原作者「久住昌之」の力も侮れない。

花のズボラ飯 」も、ただ飯を食うだけの
ストーリーだが十分な面白さを誇っていた。

料理マンガと言えばかつては料理対決であった。
その後、
グルメマンガ
日常料理マンガ
クッキングマンガ
と様々なジャンルが産まれ、
ついには、ただ、飯を食べる、
ただそれだけの日常を描いた
マンガすら作られてしまったのだから、
マンガの幅広さには恐れ入る。
人が飯を食べる。

その幸せを、
十二分に描いた傑作は、
お腹がすいているときに読むと、
必ずどこかに外食したくなる一品なのである。

 

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孤独のグルメ 【新装版】

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