人の魂を管理する死神。
本来であれば、
冷酷に人間の寿命を司る存在であるべき死神が、
もし非常に人間味あふれる
キャラクターだったとしたら?
そんな設定のもとに描かれた
数々のヒューマンドラマは、
今なお色褪せることなき名作である。
個人的には人生ラーメンの回は
未だに読むたびに涙腺がゆるんでしまう。
思えば、作者「えんどコイチ」は
その才能を一時期に消費しすぎた。
物語で涙を流させることは難しく、
笑わせることはさらに難しいと言われるが、
「死神くん」と「ついでにとんちんかん」の
2大傑作を同時期に
月間と週間ジャンプで両立させていたのだから、
並みの作家にできる所業ではない。
今なお復活を期待してしまう
偉大な天才マンガ家である。