妖怪奇譚「もっけ」の作者
「熊倉隆敏」の描く
中華系ホラーファンタジー。
前作で見せつけた圧倒的な健全さと
ほのぼのさを全て投げ捨てて、
ひたすら作者の描きたいものを描いた作品。
その意味で、打ち切りっぽい
全4冊の完結も頷けるというもの。
とにもかくにも前作にはなかった
エログロを色々と混ぜ込みながら、
オリジナリティを出す事には成功している。
ただ、あまりにも描きたい事を
中心に置き過ぎたのが敗因か。
まぁ打ち切りとはいえ、
物語は一応の完結を得ているので、
そこだけは救われた点かと。
しかし、中華系の思想や宗教、ホラーは、
確かに今まで踏み込まれていない領域の一つなので、
是非、再度挑戦する作品を見てみたいものである。