つれづれマンガ日記 改

完結してる漫画をテーマに、なんとなく感想。 レビュー、評論、おすすめ、駄作、名作、etc

c3_中編(15冊以内)

バロンドリロンド

競馬マンガというジャンルは、作品数が少ないマイナージャンルなのだが、その中でも知名度が低い本作「バロンドリロンド」女性騎手でGⅠを目指すという目の付け所の良さは、流石に、原作「北沢未也」だけの事はある。反面、女性主人公キャラクターの極端な性…

PON!とキマイラ

近年寡作気味になっていた作者「浅野りん」の初期作品。マンガの基礎レベルがとにかく高い作者なのだが、どうにも代表作に恵まれない傾向がある。本作は、空から降ってきた神獣「キマイラ」を、強欲な主人公「八満」が拾った事をきっかけに神獣の巫女が居候…

フリーキック!

まさに粗削りという言葉が相応しい、大ベテラン「原秀則」の初期の秀作。天才サッカー少年の弟と、うだつのあがらない兄というどこかで見たサンデー設定を使って、代表作「ジャストミート」の 二匹目のドジョウを狙った本作だが、連載自体は、短期間で撃沈。…

放課後保健室

物語、絵やデザイン、キャラクター、構成、オリジナリティ全てが圧倒的に高いレベルで完成されていて、一切の隙がなく全10冊で完結する「水城せとな」の、いや2000年以降における最高傑作の一つがこの作品である。この作品ほど面白さに対して知名度が低い作…

小山荘のきらわれ者

今となっては超ベテランとなる「なかじ有紀」の初期作品である。初出が80年代という事もあって、出てくるキャラクターの服装や生活は古く見えるが、登場キャラクターの華やかさと、平和な世界観はここ最近までの作品と比較しても、全く変わっていないところ…

るくるく

不可思議な作品を描かせれば右に出る者のいない、作者「あさりよしとお」による、不条理日常マンガ。突然やってきた悪魔のお姫様「るくるく」と暮らす事になる、平凡な主人公「六文」。ただし、第一話からいきなり父親が惨殺されるという、あさり作品以外で…

O/A オー・エー

鴨川ホルモー以来、久しぶりに読んだ「渡会けいじ」作品である。ホルモーは原作つきで安定した面白さだったが、本作は作者オリジナルなので、色々期待していたが割と普通の作品であった。今でこそ「波よ聞いてくれ」が登場してしまったが、当時の時点でラジ…

黎明のアルカナ

作者「藤間麗」の出世作となったロマンスファンタジー。黒髪の人間が王族になる世界で、赤髪を持って産まれた王女「ナカバ」は、和平の口実と共に敵国の王子「シーザ」の元に輿入れする事になる。そして、彼女の中に眠っていた、歴史を動かす「刻のアルカナ…

サナギさん

絵が下手という致命傷を抱えながら、独特のセンスでマンガ家の地位を確立している作者「施川ユウキ」の代表作である。主人公のサナギさんがほんわかに、友人のフユちゃんが毒舌を交えて、世の中を眺めるだけの4コマギャグマンガ。 ただ、それだけのマンガな…

888 スリーエイト

全くぶれる事のない、いつもの桑田作品に乾杯。 とはいえ、本作が一つだけ他の作品より優れているのは、そののんびりした連載期間だろうか。 4コマ形式の「だめっこどうぶつ」を除けば、本作スリーエイトこそが、「桑田乃梨子」最長連載。6巻という巻数も…

ここはグリーン・ウッド

やはり「那州雪絵」の代表作として、この作品は外せない。 グリーンウッドと呼ばれる男子高の寮、緑林寮に集った一癖も二癖もある面々と、その群像劇。 特に、中盤に収録されている作品「雨やどり」は、数ある漫画世界の青春描写としても、最高峰の一つだと…

聲の形

「聾唖といじめ」という今まで切り込まれてこなかった、反響が恐ろしいジャンルの読み切りが、圧倒的な人気を得た事から連載になったのだから、日本のマンガ読者のレベルはやはり高くなったのだろう。 ただ、マガジンという少年誌ではやはり、週刊少年誌的な…

鉄楽レトラ

強くは主張しないけれども、自分の描きたいマンガを素直に描く。 そんな感性を感じる作者「佐原ミズ」の描く、男子高校生とフラメンコを描いた青春物語。画力に関しては相変わらず文句なしなのだが、物語としては少し子供っぽい展開も多く、バランスが取れて…

アオハライド

中学生の時の初恋の人「田中くん」に、自分の気持ちを素直に伝えられなかった主人公「双葉」。その後、幸運にも高校で再会できた二人だが、以前とは違う微妙な空気が流れ。。。 タイトルのアオハライドは、「青春(アオハル)」と「ライド」からくる造語だが…

新世紀エヴァンゲリオン

(2015年評)さて、ついについに漫画版が完結した本作である。なかなか書評が難しい作品だが、久しぶりに長文で書いてみよう。 全14冊読み終えて、素晴らしかったと言われれば難しい。これを超える作品はいくらでもあるのでは、と一瞬、思ってしまった。 し…

タケヲちゃん物怪録

良い作品だった。作者がのびのびと描いている事が伝わってくる、非常に良い作品だった。 「とよ田みのる」作品は当然ながらその絵が持ち味であり、良くも悪くもジャンルと作風を限定させてしまう。 その中で、そろそろネタ切れかな、と思っていた時期に発表…

福家堂本舗

人間描写が上手い作者「遊知やよみ」の代表作。京都に450年続く老舗の和菓子屋福家堂。お店を継ぐと思われているしっかり者の長女「雛」。放蕩三昧にすごすが、実は一番お菓子に愛着がある次女の「あられ」。そしてのびのびと育っている三女の「ハナ」。三姉…

NHKにようこそ!

原作「滝本竜彦」の小説を作画「大岩ケンヂ」でコミカライズした、アニメ化もした有名作品。 ひきこもり歴4年の主人公佐藤君は、大学を中退し、無職で人生行き詰まり中。 そんな彼の元に、何故か美少女「岬」が登場し、佐藤君をひきこもり状態から社会復帰さ…

HELLSING

まさに鬼才「平野耕太」にしか描けない傑作。 舞台は20世紀末のイギリス。吸血鬼を狩る王立国教騎士団 「ヘルシング機関」の中に、従属されている伝説の吸血鬼「アーカード」と、その主人「インテグラ」の物語。文字だけ読むと陳腐な設定だが、この作者の手…

真説 ザ・ワールド・イズ・マイン

カルトジャンルの作品をあげていけば、必ずその名前が挙がる作品であり、作者「新井英樹」の最高傑作ともいえる本作。世紀末の時代の世相に相応しいテロリストと、山の神ともいえる存在「ヒグマドン」の邂逅。単なる恐怖の描写だけを描いた作品というよりは…

flat

一時、話題になった本作を読了。作者「青桐ナツ」の作品は初めてだったが感想としては、今一つ。マイペースな男子高生主人公と、我慢強い従弟の保育園児2人の心の交流を描いた作品だが、とにもかくにもキャラに共感しづらい。 また8巻通して心の成長がほと…

パレス・メイヂ

架空の日本の明治時代を描いた、身分違いの近代宮廷恋愛絵巻もついに完結である。「暴れん坊本屋さん」の「久世番子」に、まさかこんなマンガが描けるとは、正直、驚かされた。しかし、その世界観や設定の奥深さからは、様々な資料を調査したであろう事が伺…

デストロイ アンド レボリューション

「森恒二」続きである。家族の不幸により社会的弱者の地位に追い詰められ、日々を地味に生き抜いている高校生「田中マコト」。そして、彼と対極的に華やかな高校生活を送っているが、心の中では世界に対する様々な怒りを持ち続けるもう一人の主人公「ユウキ…

弁護士のくず 第二審

その圧倒的に存在感のある主人公で、ドラマ化も果たした異色の弁護士作品もついに完結。 ちなみに本作品自体が、現実の請求差し止め問題に巻き込まれた事によってか、本作は無印10冊と第二審の11冊が刊行されている。 最も全21冊の中で、本当に傑作だった部…

虹色デイズ

虹色デイズも全15冊でついに完結である。作者「水野美波」は、初連載作品とは思えない安定した画力の持ち主で、男性4人女性4人という王道の学園ラブコメを見事に完結させた点をまずは評価したい。この手のジャンルでよくある話だが、4人が4人とも幸せになる…

神戸在住

鮮やかな神戸の街を舞台に、主人公の女子大生「辰木桂」の大学生活を私小説風に描いた傑作。トーンをあまり使わずに丁寧に描かれた実在の地域や名所と、そこを舞台に動き回る登場人物たちの群像劇は、希薄ながらも重厚な大学生活のモラトリアムな時間を、読…

モンキー・パトロール

「有間しのぶ」による傑作4コママンガである。3人のタイプの違う女性主人公を描いた作品だが4コマの中でも時間軸は経過していくストーリー性があるので、昨今流行りの4コマスタイルのマンガの走りともいえるだろう。90年代の時点でこの完成度は凄い。 そ…

左門くんはサモナー

「これは私が地獄に堕ちるまでの物語である」 そんな異色のスタートを切ったジャンプ作品も全10冊で、ついに完結である。主人公「左門くん」のダークなキャラクターや、悪魔を使ったギャグセンスなど色々好みだったのだが、徐々にバトル展開が増えた中盤以降…

放浪息子

志村貴子の最長編作品「放浪息子」 これだけの長編なので、今までの志村作品とは何か違うかと思えるが、やっぱりあまり変わらない。 ただ、相変わらず圧倒的に色気があり魅力のある作画である。 本ブログでも何度も天才と評している通り、この作者の場合、や…

神様ドォルズ

古いしきたりのある村から逃げ出した主人公と、それを追ってきた女の子。 村に古くから伝わる謎の人形「案山子」とその闘いに再び巻き込まれる主人公。 作品全体に若干のオタク感はあるものの、全12冊で綺麗にまとまっているので及第点。 勿体ないのは、作品…