つれづれマンガ日記 改

完結してる漫画をテーマに、なんとなく感想。 レビュー、評論、おすすめ、駄作、名作、etc

c2_短編(5冊以内)

ソレミテ ―それでも霊が見てみたい

この作品を超える怪奇コミックには、多分もう出会えないかもしれない。 個人的には大好きだったが、恐ろしいので、家には置いておけない本作。ちなみにギャグマンガである。 どうしても幽霊が見たいマンガ家「小野寺浩二」と「石黒正数」の二人が、お互いに…

炎のニンジャマン

「島本和彦」90年代の迷作である。今でこそ有名マンガ家として活躍している作者だが、恐らくこの時代はマンガマニアは知っているが、一般大衆にはその名が知られていない不遇の時代だったと記憶している。そして、週刊少年サンデーを舞台に活躍していたのも…

雑居時代

久しぶりに読んだ「山内直実」である。外面抜群の才色兼備の万能委員長「倉橋数子」と、マンガ家志望の同級生「三井家弓」に、神経質な浪人生「安藤勉」の3人が、一つ屋根の下で暮らす、まさにタイトル雑居時代通りの作品である。山内作品の特徴なのか、80年…

γ-ガンマ-

また、萌え系ダークサイドに落ちてしまった、残念なマンガを読んでしまった。 ヒーローとは何か、という深いテーマに少年誌の絵柄を使って真っ向から切り込んだ面白いアクションマンガを読んでいると思ったら、次第に主人公姉妹の百合マンガになり、最後はエ…

大人スキップ

やはり「松田洋子」は鬼才だった。14歳の中学2年生の女子が、ふとした事故から眠りに入って、目が覚めたら40歳になっていた。そんな夢も希望もない状態からスタートした本作が全2冊で完結と知ったときは明らかに打ち切りエンドを想像していた。しかし、結果…

キャラメルタイム

生徒数の減少により廃校になることが決まった田舎の高校の図書館部に所属する主人公「百(もも)」。 幼い時に離れ離れになった幼馴染の「時(とき)」が田舎に帰ってくることになり、彼を無理やり図書館部に誘ったのはいいものの、「廃部になるから学校の図…

エオマイア

少年少女の刹那的な瞬間を描く作者「タカハシマコ」による、SFサスペンス作品。隕石が落ちる街と、身体が溶けていく住人という設定は、SF的ではあるが、作者の絵とマッチしている。この可愛らしい絵柄とミステリアスな設定という組み合わせは、マンガとして…

人は見た目が100%

オシャレに憧れる理系女子もどきの3人組が、毎回新しいテーマのオシャレに取り組むという、ありそうでなかった作品である。この手の女性雑誌におけるギャグ枠の作品は、ハマるときは本当にハマる面白い作品が出るので、本作も連載開始と同時に注目していたと…

残念博士

残念な博士と残念な助手による4コマだったり4コマでなかったりする残念なマンガである。作者「瀬野反人」の作品は、基本的にナンセンスやシュールさの極致にあるような作風なのだが、本作も、その流儀から外れていない。ただ、それが面白いと感じるかどうか…

まじめな時間

「月に吠えらんねえ」の「清家雪子」によるまじめな死後の世界の物語。不慮の交通事故に巻き込まれて死んでしまった女子高生「一紗」が自分の死後の世界を幽霊になって眺める事になる。死後の世界を描いた作品といえば、やはり、「吉富昭仁」の「ツレビト」…

カメントツの漫画ならず道

Webで好評を博した作者「カメントツ」がゲッサンに殴り込んできた本作も2巻で完結。内容的に面白くないというわけではなく、数多の大御所に、恐ろしく切り込んだルポをし過ぎて取材先が確保できなくなったという原因で、「ゲッサンの雇われ鉄砲玉」の異名に…

局地的王道食

「松本英子」のW完結フェアという事で、今回は、2巻で完結した局地的王道食。ちなみに局地的王道食とは、「作者のこころのだいじな食べ物」の事らしい。この作品、本当に好きだったので2巻で完結が非常に残念。異端の作者に相応しい、他の人がそこまで愛さな…

謎のあの店

松本英子がW完結フェアという事で、2作連続レビューとなる。まずは、3冊で完結となった「謎のあの店」から。作者が気になる、街中の不思議な謎のあの店に入店してしまうという怪しいコンセプトと、「松本英子」の作風が完全にマッチしており、この点は流石…

わたしの宇宙

登場人物が徐々に、自分たちがマンガの世界の住人である事に気がついていく、いかにもIKKIらしい意欲作である。この手のメタ作品はある意味誰もが一度は妄想する設定で数年に一度は作品レベルで登場して話題になるのだが、やはりオチが常に難しい。作者「野…

ハシレジロー

絶対に面白く才能があるのに、どうにも売れる作品に繋がらない作者「瀬川藤子」 お寺の次男坊に産まれた主人公ジローの仏教学校での日常を描く作品だが、今回もいつもと同じ水準で面白い。しかし、全2冊で打ち切り、勿体ない話である。ストーリー・絵・キャ…

ウツボラ

「中村明日美子」の描く可愛い女の子の物語も良いが、やはり、本作のような世界観こそ、この作者に相応しい。冒頭からの突然の女性の自殺と、彼女の双子を名乗る謎の女性と、行き詰まりの小説家。序盤からのミステリアスな雰囲気を最後まで保ちながら、全2冊…

ぼくと姉とオバケたち

まだまだマイナーだった時代の「押切蓮介」が描いた得意のお化けギャグを使った4コマ作品。作者にとっての初のシリーズ完結作品という事で、確かに時間軸的には「でろでろ」より少しだけ早く完結している。お化けをぶん殴ってギャグにするというジャンルは、…

(ニコ)完全版

自分の生き方に悩んでいる少年少女たちの前に突如現れる不思議な少女「ニコ」。彼女と出会ってしまった事で、人生を翻弄される登場人物たちの様子は、ある意味「笑ウせぇるすまん」の世界なのだが、少女「ニコ」が万能の存在ではない為、色々なパターンのオ…

火消し屋小町

元々、社会派の作品が描けるバックグラウンドのある、「逢坂みえこ」だったが、近年は育児、アスペルガー、認知症、とキャリアを積むにつれて良い漫画を排出している気がする。そして、その辺りのジャンルに明確に踏み込み始めたのが、本作「火消し屋小町」…

くちびるに歌を

いでじゅう以降、何ともヒット作品に恵まれない作者「モリタイシ」の描く青春作品。今回は初の原作つき作品という事で、どんな展開になるか楽しみにしていたが、良くも悪くも普通であり、それなりに面白い。合唱を含めた音楽部活ジャンルの作品は、近年非常…

補助隊モズクス

異端の連載が多い雑誌「ハルタ」の中でも、 一際異彩を放ったグロテスクアクションの傑作。 ホテルの一室で突然現れた三匹の生き物と契約する事になった 平凡なサラリーマン「東海林」は、その三匹の式神を使い、 人間に取り付く化け物「倫虫」を滅ぼす役目…

一路平安!

中国人ヒロインと自転車旅ラブコメという、なかなか斬新な設定だったが、全2冊で終わってしまった本作。作者「小林尽」は、スクラン以降どうにもヒット作品に恵まれない。確かに元々ストーリー漫画で売れたわけではないのだが、キャラクターの造形や可愛らし…

少年の国

数少ない宗教マンガの傑作として、語られる事の多かった本作「少年の国」 宗教等少しも信じていなかった、不良少年「上杉」の存在を通して、読者は、人が宗教に染まっていく心理と狂気を体験できる仕掛けになっている。 作者「井浦秀夫」得意の冷静な視線と…

ハックス!

「アリスと蔵六」が好評な作者「今井哲也」による初期作品。高校のアニ研を舞台に、自主製作動画を創る物語で、パッと見の絵柄は可愛らしいのだが、絵柄に似合わず、かなり哲学的な作品である。主人公が天才設定の為、とにかく言語が不自由で、他者との距離…

オーレ!

最高傑作「ORANGE」以降、サッカー界の痒いところに手が届く作品を描き続ける作者「能田達規」 上司の命令で、2部リーグのサッカークラブに関わることになった公務員の主人公を軸に、弱小サッカークラブの現実を描いた傑作だ。 あまりにいぶし銀な作品ゆえ…

子供はわかってあげない

モーニング出身の鬼才「田島列島」だが、確実に連載は巧くないタイプで、ある意味、浦沢直樹の正反対にいる存在である。 モーニングを愛している私としては、新連載時点から目をつけて読んでいたし、キャラの動きとネームキレには正直感心していた。 ただ、…

発症区

発症区、全3巻で完結である。まさに打ち切り的な幕切れだったが、正直、作品のレベルとしては3冊で終わらせるには勿体ない作品だった。超能力の発症という設定自体はありがちだが、登場するキャラクターの突飛さに対して、平凡な主人公「安田」の存在感や、…

美しい犬

原作「ハジメ」=「施川ユウキ」という事で、購入した本作だが、まぁ並のサスペンス。男子高校生を誘惑する不思議な犬という謎設定で始まる本作だが、特段オチはない。どちらかというと、瞬間的なトラウマを読者に残す類の作品で、あとがきに書かれている通…

ごっこ

ロリコンの主人公が始めた、誘拐した娘との親子「ごっこ」 という、強烈な設定に魅かれたのだが、あらすじに期待し過ぎたのだろう、残念な読後感の作品だった。 可愛らしさ+シュールな絵柄だからこそ、このどうしようもない世界観の難しい作品を、面白く着…

わが指のオーケストラ

聾唖の主人公を描いた「聲の形」よりもはるか昔に、聾唖というマイナーなジャンルに切り込んだ作者、それが「山本おさむ」である。 山本おさむの熱意は、ほぼすべてが、社会的弱者やマイノリティーに注がれている。 その中でも、「聾唖」というジャンルを純…