つれづれマンガ日記 改

完結してる漫画をテーマに、なんとなく感想。 レビュー、評論、おすすめ、駄作、名作、etc

2010年代男性系

ホカヒビト

50歳の新人「北森サイ」の初連載作品が、残念ながら全2冊で終了。絵も作風も非常に好みだったために1巻時点では高い期待を持っていたのだが、打ち切り的に終わってしまった。無念である。幻想的な画力がもつ、和風ファンタジーの世界観が良かったのだが、連…

カラスヤ、YouTuberになる

「カラスヤサトシ」作品は、ほぼ全て好きなのだが、これは面白くなくてびっくりした。カラスヤサトシをYouTuberとしてデビューさせるために、編集部が画策して、ギネスに挑戦させるという作品なのだが、物凄く面白くない。素材である作者が天然の天才だとい…

風俗行ったら人生変わったwww

映画化までしてしまったネット発祥の本作。 電車男から始まる一連のこの手の物語は、ヘタレの男性が惚れた女性の為に、一念発起するという展開でおなじみなわけだが、嫌いになれないのは何故だろうか。 この作品自体は流石にフィクションの度合いが強いが、2…

左門くんはサモナー

「これは私が地獄に堕ちるまでの物語である」 そんな異色のスタートを切ったジャンプ作品も全10冊で、ついに完結である。主人公「左門くん」のダークなキャラクターや、悪魔を使ったギャグセンスなど色々好みだったのだが、徐々にバトル展開が増えた中盤以降…

弟の夫

ゲイマンガ界の巨匠「田亀源五郎」が初めて一般誌で連載を持つことになって話題となった本作。カナダから突然やってきた外国人男性は、弟の「夫」だった。男同士の結婚というカルチャーを上手く消化できない主人公と、何の偏見もなく彼に接する小さな娘の2…

いちえふ

やはりマンガ読みとして「いちえふ」はオススメしておきたい。 福島原発内部に潜入し、内部の労働事情を描いた本作は、マンガとしてもそこそこ面白い。ただ、それよりもやはりこのテーマが連載されて、単行本になっているというマンガ業界の懐の広さに感動す…

予告犯

非常に面白い作品だ。インターネット動画投稿サイトで、社会悪に対して制裁を加えるテロリスト「シンブンシ」の登場から物語は始まる。そして、徐々にネット社会を味方につけていく「シンブンシ」と、対警察との頭脳戦を描いた秀逸なサスペンス。基本的に昨…

私が言うとおりになる

「毛魂一直線」という、何ともふざけた作者による、謎のスピリチュアルギャグマンガである。昨今の様々なギャグ漫画から影響を受けたと思われる作風は、お世辞にも読みやすいとは言えず非常に混沌とした内容だが、何とも言えない勢いのある作品である。また…

天地明察

原作者「冲方丁」の有名時代小説をコミカライズした作品。 日本の暦を作成した男「渋川春海」の生涯を描いた物語で、江戸時代の生活を作画担当の「槇えびし」が非常に魅力的に画力で描いている。 城の碁打ちとして退屈な日々を過ごす主人公が、算術を競い合…

羊の木

「いがらしみきお」の作品はどれも怖いわけだが、どちらかというと静かな怖さである。そこに原作「山上たつひこ」がついたことで、設定的には最も強烈な作品となったのが本作だろう。 凶悪な元犯罪の受刑者11名を、街に受け入れる事で法務省から補助金をもら…

ミリオンジョー

もし、ONE PIECEのような壮大な長期連載作品の作者が、突然の死を迎えてしまったら世の中はどうなるのか。 長期連載がはびこる現代だからこそ描けたサスペンス作品が本作である。 少年マンガで大ベストセラーを誇る作品「ミリオンジョー」の担当者を務める主…

描かないマンガ家

初期の頃しか連載を読んでいなかったので、全7冊通しで読んでみたら、恐れ入った。 ギャグ漫画の「みたむらくん」のイメージしかなかった作者「えりちん」だが、こんなに面白いストーリー漫画を書けるとは。 口先ばかりで、何があっても絶対にマンガを描かな…

偉大なるしゅららぼん

鴨川ホルモーの原作者「万城目学」が描く学園ファンタジー作品。 人の心を操る不思議な力を持つ能力の一族に産まれた主人公の物語なわけだが、人知を超えた能力の描き方は鴨川ホルモーと同様の展開だが、物語の面白さとしては今一つ。 特に、設定が難しくな…

一同、霊!

かつて作者「村上かつら」が、デビュー作「サユリ1号」を連載した時には、随分とスゴイ新人が現れたと思ったものだ。 そんな作者も、以降それほどヒット作に恵まれてはいないが、本作も中庸な作品だった。 内容的には、無職の草食系主人公が、昔の彼女に捨…

限界集落温泉

忙しさから逃げ出してホームレスになったかつての敏腕ゲームクリエーターと、狂言自殺が好きな売れないネットアイドルが、過疎化で営業停止した、田舎の温泉旅館で出会うことから始まる、故郷再生物語。 といっても、銭の作者「鈴木みそ」らしく、ノスタルジ…

怪盗ルパン伝 アバンチュリエ

作者「森田崇」の代表作となるモーリス・ルブランの名作のコミカライズ。 イブニングの連載中止からヒーローズコミックスで無事復活した本作だが、名作「奇厳城」編を収録できた意義は大きかった。ルパンという非常に魅力的なキャラクターをマンガの世界で楽…

アバンチュリエ

日本でルパンのマンガを読むのであれば本作をオススメしたい。そんな風に感じる傑作である。 もちろん、原作のルパンの面白さがあるからこその本作の出来栄えなのだが、それにしても、トリックの舞台となる建物や、いかにもナルシストでアーティスティックな…

皺 -shiwa-

珍しく海外作品のレビュー。日本のマンガ作品だけでも読み切れない現状なので、海外作品はなるべく控えているのだが、手を出してしまったのでレビュー。 表題作「皺」は老いと認知症をテーマにした作品。この濃密さと、淡々として、それでいて味わい深い内容…

火事場のバカIQ

「榎本俊二」作品といえば、やはり「ムーたち」が最高傑作なのだが、一連の榎本作品の集大成という見方では、本作はなかなか力作ぞろいだ。 得意の下ネタ、不条理、言葉遊び、そして恐怖を見事に交えた傑作短編集になっている。 特に「IQ-005」は秀逸…

漫喫漫玉日記 深夜便

もはや、人生そのものがどこに向かっているのかわからない危うさを持つ、桜玉吉の日記シリーズ。 漫画喫茶に籠り続けて描かれた最新作。正直、完全に枯れきっている。 枯れた味わいというような状況を通り越して、枯れきったオジサンの日記になっている。 絵…

オンノジ

主人公のミヤコ一人が存在する不思議な世界。何をすることもない不思議な日常の中で、彼女は町でみつけた何かを「オンノジ」と名付ける事になる。 作者「施川ユウキ」作品独特の、シュールでほのぼのとした世界観と、不意に挟まれる独特の暗さ。 今までの発…

東京アサイラム

定年退職した主人公が、妻とどうしようもない理由で喧嘩をして家出。その後、公園で怪しい男に誘われた先は、3畳一間のボロアパート。まさにタイトルにあるアサイラム=避難所での不思議な生活を描いたシュールな作品。作者「太田基之」は、非常に地味な作風…

JA~女子によるアグリカルチャー~

JA=農協に切り込んだ社会派作品、ではなく、よくある女子キャラ主人公による農業を描いた作品である。作者「鳴見なる」が農家育ちの「唐花見コウ」に協力を仰いだことから共作という珍しいスタイルで開始されていたが、メインは「鳴見なる」が作成しており…

僕たちがやりました

ここ最近、連載マンガの中で最も続きが気になった作品。それが本作「僕たちがやりました」である。高校生のバカバカしい日常を描いたギャグ作品かと思わせる序盤と、誤って学校爆破事件を引き起こしてしまってからの、古谷実ばりの鬱展開のギャップで、圧倒…

タネも仕掛けもないラブストーリー

高校の手品部を舞台にしたラブコメ作品が、全3冊で完結。手品部という設定は悪くなく、そこに、アイドルを目指しているヒロインが加入するという導入部分は良かった。加えて、彼女の手品が実は超能力だったという設定も、興味深いところだったのだが、予想以…

掟上今日子の備忘録

マンガ版は5巻で第1シーズン完結との事。しかし、流石に原作「西尾維新」である。眠るたびに過去の記憶を失う忘却探偵という設定は、数多くの探偵マンガが乱立している現代においても色褪せない設定だった。そして、忘却探偵が登場する遠因を描いた2巻のスト…

うみべの女の子

オシャレ系最先端のマンガ家「浅野いにお」の作品。知っている限りでは性描写が最も多い浅野作品なので、その辺りが嫌いな人は読まないほうが良い。 いくつも浅野作品を読んできたが、そろそろ「浅野いにお」が理解できた。 最初に読んだ時のインパクトが素…

さよならタマちゃん

近年のエッセイ系作品としては、「ナガサレール イエタテール」と双璧をなす名作。 35歳のマンガ家アシスタント「武田一義」が、突然宣告された睾丸癌。そして始まる闘病生活。 近年のマンガランキングでよくランクインしていたエッセイ系の作品は、悲劇と…

諸星大二郎特選集

最近のマンガ読者にはそこまで知名度が高くないが、往年のマンガファンには、圧倒的な天才として知られている作者「諸星大二郎」。 しかし、それにしても改めて読み返すと天才すぎる。どれをとっても面白い短編集で、個人的には「感情のある風景」に感動した…

ブスだけどマカロン作るよ

その圧倒的なタイトルに思わず目を引かれたら、「カレー沢薫」だった。即購入、爆笑。 ここまで惜しげもなく自分の痛い過去をさらけだせる女性漫画家も少ない。これは、エッセイ系漫画に必要な才能だ。 表題作以外にも、いくつかの作品が含まれており、「な…