つれづれマンガ日記 改

完結してる漫画をテーマに、なんとなく感想。 レビュー、評論、おすすめ、駄作、名作、etc

2000年代男性系

ドージンワーク

同人誌即売会を舞台に、同人誌販売に勤しむ主人公達をテーマにした、有名4コマ作品。 一昔前なら確実に載せられない作品だが、今となっては何ら真新しさを感じないのだから、昨今のマンガの方向性には、末恐ろしいものがある。 オタク系の作風の為、その手…

喰いしん坊!

大食いといえば、やはりこの作品である。 作者「土山しげる」の作品で挙げれば食キングも名作だったが大食いと絵の濃さが非常にマッチしている本作を是非オススメしたい。 プロのフードファイターという、バカバカしい設定もこの絵にかかれば途端にシリアス…

あずまんが大王

萌え系4コマの走りであり、説明不要の有名作品。 「あずまんが大王以前と以後」と呼ばれるだけの事はあり、本作の登場を受けて、4コマ作品の方向性は確実に変わった。 いわゆる女子学生の日常を外から眺めて楽しむ、「らき☆すた」や「けいおん」といった作…

宇宙賃貸サルガッ荘

変ゼミのTAGRO氏による初期の大傑作。 迷い込んだら二度と出られないと言われる、魔の宇宙空間サルガッソー 戦争の爆撃が原因でサルガッソーに迷い込んでしまった主人公が見たものは、超小惑星に建てられた、木造モルタル2階建ての、賃貸住宅サルガッ…

3.3.7ビョーシ!!

(2012年評) 久保ミツロウのデビュー作「3.3.7ビョーシ!!」である。 とにかくマンガの上手い新人だなぁというのが、連載開始時の印象だった。 ホスト、応援団、地味な主人公、といかにも少年誌では難しそうな題材を、カワイイ女の子の絵で盛り上げる手…

いぬまるだしっ!

(2012年評)まさか、この作品がここまで大物に成長するとは。週刊少年ジャンプ愛読者にとって、近年まれに見る嬉しい誤算だった。 ジャンプには、代原等の都合で偶然載ってしまうレベルのギャグマンガ家が多数存在する。 そんなマンガ家の一人だった「大石浩…

G戦場ヘヴンズドア

今でこそ確固たる地位を確立した「日本橋ヨヲコ」だが、デビュー当初は打ち切りの続く不遇な作者であった。そんな彼女が、初めて大団円までを描き切った、とことん熱い、マンガをテーマにした作品。エンターテイメントとしての面白さでは、後発の「少女ファ…

王様の仕立屋

イタリア・ナポリに住む日本人職人「織部悠」かつてミケランジェロと称された伝説の仕立て職人が、唯一認めた弟子。 イタリア服飾の様々な技巧をもとに、依頼人の難解な問題を解決し、仕立てと共に依頼人の人生の悩みも解決する。 端的に説明してしまえば、…

蟲師

(2012年評)一風変わった和風奇譚が読まれたい方には、やはりこの蟲師をお勧めする。蟲といっても、昆虫ではなく、妖怪や精霊の類を、作者独自の観点で、「蟲」という存在に創り上げたものだ。 本作の素晴らしさは、その画風とオリジナリティの高さだろう。…

東京命日

熱狂的なファンを持ち、独自路線を貫く「島田虎之介」そんなシマトラ作品の中でも、最も評価が高いのが本作だろう。小津安二郎の命日に集まる、様々な人間達のドラマを、作者得意の、時間軸と構成を織り交ぜた展開で描いた作品である。よくもまぁ、これだけ…

伊達グルーヴ

(2012年評)本作は島田英次郎の初マガジン連載作品になる。 もてない主人公伊達の高校生活を描いた、全2冊で終わってしまったギャグ作品だ。 しかし、正直、その才能はすごかった。第一話から壮絶に面白かった記憶がある。 デビュー作「プラウドマン」もそう…

フープメン

改めて読み直すと、感動する。本当に面白い作品だ。 ジャンプ打ち切りマンガの中でも、かなり上位にくる作品といっていいだろう。 しかし、やはりジャンプでバスケというテーマはよくなかった。 井上雄彦は、半ば生き神的な存在になってしまっているので、あ…

夏のあらし

(2012年評)スクールランブルで一世を風靡した作者「小林尽」の作品。 「スクラン」の世界観とは随分異なり、現代と戦時中の時間軸を、交差させた物語だが、作者が自分が描きたいものを描きたいことが伝わってくる作品である。 ただ、残念な点もある。 作者…

かりん

1巻の表紙からして、いかにも萌え系の作品だが、どちらかという序盤はギャグ寄りの作品であり、作者「影崎由那」のラブコメ苦手という思考が面白い方向に昇華された作品。 主人公「かりん」は吸血鬼の家に生まれた女の子だが、吸血ならぬ増血する特異体質。…

きりきり亭のぶら雲先生

きくち正太は、やはり「おせん」が有名なわけだが、その裏番組的な存在ともいえるのが本作。 日本の伝統を受け継いでいる点は同じだが、キャラクター設定は真逆で、自分の人生を時に怠惰に、時に情熱的に生きる主人公「ぶら雲先生」欠点はやはり、2つの作品…

ピコピコ少年 / ピコピコ少年TURBO

(2012年評)「ハイスコアガール 」が思いのほか面白かったので、そのまま「ピコピコ少年」と「ピコピコ少年TURBO」へ。 どちらも作者の半自伝的なゲーマー人生を描いた作品であり、2作品はそのまま続編のように紹介されている。 しかし、2作続けて読んだ身と…

忘却の旋律

「忘却の旋律」その姿が見えるものは、世界を救う力を持つ戦士になれる。アニメに関しては見ていないのでわからないが、マンガ版もそれなりに面白かった。(アニメファンには不評のようだが) というかこれくらいストレートな少年の成長ファンタジーは最近は…

読もう!コミックビーム

(2012年評) コミックビーム 今でこそ映画化も控える「テルマエ・ロマエ」を筆頭に、俊英達が揃うマンガ雑誌だが、その足跡は決して容易なものではなかった。 そんな歴史を感じさせるのが、本作「読もう!コミックビーム」である。 桜玉吉がひたすら「コミッ…

凹村戦争

(2012年評)西島大介作品は何を求めて読むのかによって、評価が大きく異なるだろう。 「わかる人にはわかる作品」 と思って読めば、随分高尚な作品にも見えてくる。 「キャラクターや作風が独特」 と思って読めば、オリジナリティーが高い作品にも見えてく…

四稲家の人々

(2012年評)新人マンガ家の描く初の連載作品というのは、マンガ読みとしては非常に面白い。 作品のクオリティの意味ではなく、宝探し的な意味でだ。 物凄い成長を見せるケース新人にしか描けない作品を描くケースどこかで見た作品を描くケース 様々な出会い…

べしゃり暮らし

週刊少年ジャンプ連載から、ヤングジャンプに移籍した異色のお笑い作品。マンガの中で漫才を描くという二重作劇をほぼ最後まで完結させた点は素晴らしかった。恐らく現時点で、漫才を舞台に描かれた作品としては、最高水準の作品だろう。しかし、序盤の自然…

青春少年マガジン

週刊少年マガジン50周年企画で各種賞も受賞した作品なので、ご存知の方も多いだろう。そもそも、この作者「小林まこと」という人選が良い。小林まことは、今でこそ知名度が下がっているものの、「1・2の三四郎」の人気は圧倒的で、当時にしては珍しく続編…

天食

食の軍師の原点であり、近年大ヒットした「孤独のグルメ」の原作者久住昌之が原作をつとめる短編集。孤独のグルメのような精悍さはなく、まさに食の軍師と似たようなギャグ作品を、既に1990年代後半に連載していたわけだから、恐れ入る。そして、そのころ全…

カラスヤサトシ

十数年に渡って連載された、異色の4コマ作品も全9冊でついに完結。とはいっても、アフタヌーンを開くと、普通にカラスヤサトシの絵が載っているので、全く終わった感はないわけだが。しかし、それにしても「カラスヤサトシ」は凄かった。特に1巻の頃のクオ…

バシズム 日本橋ヨヲコ短扁集

学校を舞台にした、様々な青春活劇を詰め込んだ、作者の初期短編集。デビュー短編の頃から、自分の持ち味を理解しているのだから、流石「日本橋ヨヲコ」である。日本橋ヨヲコ作品は全て、「学園」と「限られた時間」を舞台にしており、様々な人間の感情が、…

東京トイボックス / 大東京トイボックス

(2012年評) モーニング連載「東京トイボックス」の時代から注目し、打ち切り残念コースだった異色のゲームクリエーター作品が「大東京トイボックス」という続編を経てここまで世の中にその名をとどろかせることになるとは、当時は夢にも思わなかった。…

タッコク!!!

(2012年評) 不思議な響きのタイトルだが、その正体は、「卓球告白法」 好きな相手に卓球を申し込み、その勝負に勝てば相手と付き合えるという法律が出来た日本での物語である。 まぁ、さすが福地翼。あの能力バトルマンガ全盛の時代に、「ゴミから木を作る能…

弁護士のくず

(2012年評)法廷ジャンルマンガとしては、間違いなく傑作の部類に入る作品。 ドラマ化もされたので、ご存知の方は多いだろう。 裁判や司法をテーマにしたマンガは、どうしても善性に訴える方向に走りがちだ。しかし、本作は秀逸なタイトル通り、善良さとは…

鴨川ホルモー

原作小説のコミカライズなのだが原作は未読。 某サイトのレビューを見る限りでは、原作ファンの方には評判が悪いようだが、初見の私にとっては非常に面白い作品だった。 新勧コンパで「京大青竜会」と名乗る謎のサークルに誘われる主人公「安部」 当初は普通…

F氏的日常

鬼才「福山庸治」といえば、マドモアゼル・モーツァルトだが、そんな作者のオムニバス短編集。文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞受賞との事だが、マンガとして面白いというよりは、経済誌に連載されていた、1コマ風刺マンガとしての評価が高いのかもしれな…

ああ探偵事務所

電話帳の1番最初に載っている探偵社それが、「ああ探偵事務所」 昔からの定番ジャンルである「探偵」と、現代的なキャラクターに可愛い絵柄を加えて、小粒ながらも安定した面白さを発揮した本作。女性キャラクターの描写が上手いので、下手をすると、その方…

Fashion Leader 今井正太郎

(2012年評) 早期打ち切り作品だがマガジン読者なら記憶に残っている方もいるのではないだろうか。 絵、作風、テーマ、と三拍子そろって独自性が強く、多くの読者を敵に回して早期に打ち切られてしまった残念なマンガだ。 しかし、「ファッション」という現…

鈴木先生

大変レビューの難しい作品。それが本作「鈴木先生」だ。 有名作品なのであらすじは省くが、中学校の教師と生徒の日常をテーマにした作品だ。 個人的感想を述べれば、第一巻は本当に素晴らしかった。特に第一話の「食事のマナー」に関する問題は大変な力作で…

だって愛してる / だってあいちてる

4コマ漫画を書かせているのが勿体ない才能。一言でいえば、作者「むんこ」はそんな存在である。抜群の安定感と、躍動感あるキャラクター。4コマなのに確かに存在するストーリーと、間に挟まれる書下ろしのショートストーリー。らいか・デイズで登場して以…

昴 MOON

天才を描かせれば、当代随一の才能を魅せる曽田正人が描くバレエマンガ。 音や映像が流れないマンガの世界において、バレエはさぞかし難しいテーマであったが、その辺りを観客のリアクションと絡めて描ききったのは、さすがである。 しかし、足りない部分も…

ハンマーセッション!

脱走した超一流の詐欺師がふとした事から、学校の教師に成りすますことになり、クラスの問題児達を指導していく物語。 そこで、普通の教師にはできない、詐欺師の経歴を活かした衝撃的授業(ハンマーセッション)が繰り広げられるのだが。。。 詐欺師と教師…

え!?絵が下手なのに漫画家に?

施川ユウキは、現代ギャグマンガ家の中でも、独自のポジションを築いている存在である。 チャンピョンのデビュー作、「がんばれ酢めし疑獄」の時から異彩を放っていたが、「サナギさん」で完全に自分の世界を確立したと言えるだろう。 そんな独自の世界観を…

放課後のカリスマ

偉人のクローン達が活躍する学園物語で、タイトルが「放課後のカリスマ」 実際のところ本作で最も成功していたのは、この秀逸な設定と、それを簡潔に示したタイトルだった。その意味で、作品序盤に大いに盛り上がって売れたのは頷ける話だ。しかし、謎が明か…

放課後ウインド・オーケストラ

全4冊で打ち切り。 放課後ウインド・オーケストラは、割と勿体無かった作品だった。 ただし、オタク向け作品で好みの分かれる作品であった事はわかる。 そもそも絵柄がオタク向けであり、主人公や周囲のキャラクターの性格設定も、アニメやゲームに出てきそ…

DEATH NOTE

2000年代マンガ史の中では、確実に外す事のできない傑作だろう。 個人的に考える「DEATH NOTE」が傑作たる所以は、「誰でも思いつける作品を描いた」という点につきる。 人間は人生で誰でも一度くらいは、「呪っただけで人を殺せたら」「死神の力みたいなも…

バジリスク〜甲賀忍法帖〜

コミカライズ作品は往々にして上手くいかないものだと捉えているが、その例外的な存在として山田風太郎、せがわまさきによる時代物シリーズが挙げられるだろう。 甲賀忍法帖の描くおどろおどろしさ、怪しさ、妖艶さ、等を、見事なまでにマンガの世界に落とし…

花子と寓話のテラー

(2011年評)未来日記で一躍メジャー入りした、「えすのサカエ」の初期作品。 寓話や都市伝説が現実になる世界観と、それを解決する寓話探偵という主人公の設定は大変面白かった。ただ、弱点を挙げるならば、細かい伏線回収の粗さだろうか。 未来日記でも同…

宙のまにまに

ひょんなことから天文部に所属することになった主人公の高校生活を描いた学園ラブコメディ。 天文に関する話やキャラクターの物語が多めなので、恋愛成分を求めて読まれる方にはちょっと不足しているかもしれない。 それにしても、本作を読んで思わされるこ…

幽玄漫玉日記

うつ病マンガ家桜玉吉の、日記シリーズ最高傑作は本作だろう。 桜玉吉といえば「しあわせのかたち」で一躍その名を轟かせ、ゲーム雑誌の連載とは思えないほどの人気を博したマンガ家だ。 しかし、創作活動、特にギャグを描く多くの人は心を病む。その有様が…

サイコスタッフ

「惑星のさみだれ」でその名を広めた水上悟志のSF短編。 1冊完結だが、非常に良くまとまっており、完成度の高い作品である。 主人公は、超能力者であることを隠して日常生活を過ごしている高校生だが、ある日その力を軍事利用しようとする異星人のかわい…

竹光侍

癖のある画風に、個性満点の世界観と、好き嫌いが二極化する「松本大洋」だが、登竜門としてオススメするなら、ピンポンも捨てがたいが、この作品をお勧めしたい。ある日、貧乏長屋に突然あらわれた不思議な侍、「瀬能宗一郎」と、その侍に興味を持つ少年「…

め組の大吾

本作は現時点までにおける曽田正人の最高傑作と言えるだろう。 およそこの作者以上に『天才』というジャンルに心奪われているマンガ家はいない。ゆえに、『天才』的な主人公をドラマチックに描かせれば日本一である。 個人的思想になるが、天才というのは何…

足洗邸の住人たち。

マイナー雑誌ならではのマニアックな設定を活かした妖怪奇譚。巻末付録のキャラクター設定や、妖怪・異界の物語は、作者「みなぎ得一」の世界観への圧倒的なこだわりが駄々漏れている。そもそも、作者の描く作品全てが、一つの異世界の中での事件を中心に描…

友達100人できるかな

宇宙人に襲われた地球が、滅亡から逃れるための唯一の手段は、主人公が小学生時代に戻って、友達を100人作ること。 描こうとしたテーマだけを取れば、文句なく100点なのだが、コメントするのが難しい作品である。 成功すればマンガ史に残る傑作だった…

FLIP-FLAP

ピンボールという稀に見るマイナージャンルを模索した秀作。 その目のつけどころが、とよ田みのるらしいと言えばらしいのかもしれない。 ピンボールというもの自体は、色々奥が深いジャンルのようだが、あまりディープな部分には触れずにゲームとしての爽快…