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つれづれマンガ日記 改

完結してる漫画をテーマに、なんとなく感想。 レビュー、評論、おすすめ、駄作、名作、etc

ライチ☆光クラブ

カルト系として人気を博する作者「古屋兎丸」が、若き日に影響を受けた劇団「東京グランギニョル」による講演を、紙の上に再現した傑作。 多感な時期に見た作品の感激というものは、心の中には残っていても、外に出すことは難しい。そんな凡人の壁を乗り越え…

魔法遣いに大切なこと

「魔法遣いに大切なこと」2冊 「太陽と風の坂道」5冊 「夏のソラ」2冊。合計9冊が現時点までのシリーズの全てになる。基本的には全てのシリーズは、それぞれ別の時間軸とキャラクターで展開されている作品で、魔法遣いが公務員のようなサービス業になった世…

第七女子会彷徨

藤子作品が持つSF=少し不思議な世界に魅了された、作者「つばな」が描く、日常SF作品。「高木さん」と「金やん」の二人の女子高生主人公を描いた本作の不幸は、同世代の天才「石黒正数」の描く「それ町」と同じ時代に産まれてしまったことだろうか。 星新一…

デカポリス

かなりのマイナー作品を、久しぶりに読んでレビュー。週間少年チャンピオンで、ひっそり連載していた刑事ギャグマンガ。2000年連載なので、約17年前になるわけだが、以後、「岩塚卓」名義の作品は出ていないので、既にマンガ界からは去ってしまったのだろう…

ゴーゴー♪こちら華咲探偵事務所。 / はなたん―華咲探偵事務所―

この作品を読んだ頃には、「渡辺航」がその数年後に「弱虫ペダル」で大ブレイクするとは、思いもよらなかった。女性探偵所長「華咲サヤ」と、所長に振り回される新人「小金田一」という組み合わせで進む物語だが、まだまだ作者が描きたい領域が見えない時代…

ちゃぶだいケンタ

今となっては有名マンガ家となった「うめ」だが、小沢高広と妹尾朝子のコンビが、ここまで有名になるとは、本作の連載当初は、予想もできなかった。貧乏小学生と、クズ親父というキャラクターを舞台に、初期は完全に稲中の影響を受けたシュールなギャグマン…

神々の山嶺

「谷口ジロー」というマンガ界の至宝が亡くなってしまった。そんなわけで、本作を本棚から取り出してきたわけである。 日本における山マンガとしては、やはりこれがベスト1ではないだろうか。 ただひたすらに、自分の生きる証を残すために山に登る主人公「…

青空にとおく酒浸り

引き続き「安永航一郎」 小さい時の事故から、体の中にマイクロマシンを飼っている超人女子高生の物語だが、その辺りの設定はかなり適当で、ひたすらドタバタ、下ネタバトルを繰り返す本作。 表紙の不細工な親父が最強という提供なキャラクター設定と言い、…

天上の弦

山本おさむ得意の、半フィクション半伝記系作品。 東洋のストラディバリと呼ばれた伝説のバイオリン製作者の凄まじい半生を描いた名作。 無名の主人公が、夢も希望もない人生から立ち上がり、たった一人でバイオリン製作という魔物と戦い続ける姿は圧巻。 や…

それでも町は廻っている

11年続いた日常系マンガの王者が、最終16巻でついに完結した。感無量である。「石黒正数」という作者は、短編集などでも才能を発揮しているのだが、如何せん、少し鋭すぎる部分があり、それ故に毒のある作品を創る。しかしそんな才能を丸子町商店街という舞…

二十面相の娘

非常に良い意味で、独特の作品である、莫大な遺産を継いだ令嬢と、怪人二十面相の物語で、クラリスとルパンの続きを描いたかのような作品。 衝撃的な展開といい、設定といい、なかなかに続きが気になる序盤に比べると、中盤以降がやや弱いのは、巻末で作者が…

魔法先生ネギま!

本作は、明らかに当時の赤松健の最高傑作だった。 当初連載が始まったときは、著しく嫌悪したこの作品。クラスメイト全員がヒロインなどと、商業主義もいい加減にしてほしいものだ、と感じた。 しかし、読み進めてみると、意外に、いや想定外に面白かったの…

P2! let’s Play Pingpong!

掲載雑誌の読者層にあうかどうか、というのは非常に重要な問題である。 その意味で、掲載雑誌を間違った為に早期打ち切りを招いたのがこの作品だろう。 卓球という地味目なテーマでありながら、作品を盛り上げることに成功しているのは、偏に作者のオタクっ…

ネイチャージモン

近年、新刊が出るのを常に楽しみにしていた作品。 オオクワガタと肉 この2つを軸にひたすら熱い持論を展開する寺門ジモンの生き様は、近年珍しいほど暑苦しい。 そして、その暑苦しさを「刃森尊」の画力がこれ以上ないほどさらに暑苦しく演出している。 あ…

完全版 水木しげる伝

敬愛する水木御大の半生を綴った大傑作。昨今は、「ゲゲゲの女房」等のブレイクで、水木しげるの名前も十分に世の中に知れ渡る事になったが、一昔前の水木しげるの知名度はやはり低かった。 しかし、売れようと売れまいと水木御大は変わらず。 そんな事を感…

グミ・チョコレート・パイン

大槻ケンヂの半自伝的小説をマンガ化した作品。 小説は未読だが、原作とマンガはかなり異なるようだ。 クラスの中では地味な存在で、けれども自分は特別な何かを持っていると信じる主人公。 そんなありがちな妄想と、何も変わらない現実。 それらを打ち壊す…

デラシネマ

「星野泰視」の描く映画現場を舞台にした作品。 戦後間もない時代背景の中において、映画というエンターテイメントがいかに重要な存在であったかを痛感する。 また、マンガという舞台にこれほど似合う素材も少なく、この分野をさらに開拓した作品に出会いた…

げんしけん

二代目完結記念という事で、まずは初代の感想から。 現代視覚文化研究会略して「げんしけん」と呼ばれるオタクの大学生が集まるサークルでの日々を描いた超有名作品。 オタクの世界の楽しい側面と、オタクの世界の恋愛事情という2つのテーマを全9冊で完結…

ぼくらの

「鬼頭莫宏」作品には、圧倒的に欠落しているものがある。それが「死」へのリアリティーだ。 すべてのキャラクターが、あたかも死を受け入れて、死を平然と乗り越えようとする。 そんな妄想に取り付かれたフィクション世界。その辺りの感覚は、「なるたる」…

自殺島

努力の天才「森恒二」がまた名作を残してしまった。自殺を試みる人間の扱いに困った政府が、自殺者を島流しにする島 「自殺島」最近の凡百の作者ならそこから、くだらないバトルロワイヤルや、仕掛けだらけで先が見えないミステリーを展開するところだが、や…

エンジェルお悩み相談所

「惑星のさみだれ 」の「水上悟志」が送るプチファンタジーコメディ。 公園のベンチでお祈りすると、自分の悩みを解決してくれる天使が現れる。 悩みの幅は様々で、仕事、お金、恋の悩みと依頼は様々ふってきて、エンジェルのおじさんは適当に頑張って悩みを…

東京家族

奇才「山崎紗也夏」が描く不思議な家族の物語。 作家「原田壮」が、社会的名声を手にし始めた頃、昔の女性が子供を連れて彼の家を訪れる。 若い頃に彼女に苦労をかけた事を思い出し、彼は償いの意味で、子供を引き取る決心をする。 そして、新しい生活が始ま…

幻覚ピカソ

「古屋兎丸」の天才的な画力に裏付けられた作品。それが本作である。 主人公ピカソは絵を描くのが大好きな高校生。 そして、そんな彼に唯一声をかけてくれるヒロイン千晶。 しかし、ある不慮の事故で、彼女は死んでしまう。 その日を境に、ピカソは人の心の…

JIN―仁―

幕末の時代にタイムスリップする、現代の脳外科医、南方仁。 現代の医学の知識と江戸の病を描いた本作は、まさに設定の妙が光る作品だ。 医者モノと、幕末モノはどちらも沢山の作品があるがそれが組み合わさると、前後に類がない作品になるのだから、まだま…

君たちに明日はない

非常に惜しい作品である。リストラ代理人という、魅力的なテーマを開始当初は真正面から描いていたが、徐々に連載雑誌の方向性に進み、大人の男女の話ばかりになってしまった。原作小説は未読であるが、明らかにこれよりかは面白いのだろう。マンガ全2冊の終…

てるてる天神通り

神様が住む不思議な商店街天神通りを舞台にしたファンタジーラブコメ作品。全5冊を通して、とにかくほんわかした作風で、物語、キャラ、画力と安定しており、最初から最後まで安心して読めるタイプの作品である。ただ、その分非常に無難でテンプレ感が否め…

正直侮っていたのが、この「岳」という作品だ。 山マンガの最高峰はやはり「神々の山麓」である。そこは譲れない。 それに比べると、この「岳」というマンガは、どうも軽い気がした。 特に、超人的な主人公「三歩」の存在が、山というものの偉大さ、恐ろしさ…

おじいちゃんは少年探偵

昭和30年代に活躍した少年探偵ダッシュくんは、宿敵ドクロ博士のワナにかかり、50年の間氷づけにされてしまう。そして、自分の孫になるはずのヒロインひかりによって現代に目覚めさせれたダッシュくんは、再びドクロ博士との戦いに挑むのだが。。。 いく…

ナンバMG5 ナンバデッドエンド

チャンピオンの常連「小沢としお」といえば、やはり「フジケン」だが、本作も相当面白い。 筋金入りのヤンキー一家に生まれて、関東制覇した兄貴のように、全国制覇を両親から期待される主人公「剛」。 けれども、彼は中学のころから、ケンカばかりに明け暮…

ポテン生活

忘れないうちに書いておく。そんな、忘れられてしまうような薄さと、必ず読んでいた面白さの両立。それがポテン生活。 断言するが、作者「木下晋也」は天才である。 当時、MANGA OPENが本作に大賞を与えたときに、その審査員の慧眼に恐れ入ったが、…

医龍

世に医者マンガは数多あれど、この切り口で描かれた作品はなかった。 それが「医龍」である。 主人公「朝田龍太郎」天才的なオペの手腕を持つ外科医だが、日本の大学の医局に嫌気が差し、世界の舞台で活躍していた男。 そして、そんな奔放な男を、自分の夢=…

はなまる幼稚園

幼稚園と園児を舞台にした作品。主人公の園児「杏」は、保育士の土田先生がお気に入りで、彼に気に入られようと頑張るのだが、土田先生は同僚の山本先生が気になって。。。 萌え系に該当するのか、コメディに該当するのかそこらへんは難しいところだ。 しか…

東京チェックイン

「岳 」の作者、石塚真一の短編集。まぁまぁなレベルの短編が続く作品だが、一つだけ読んでおきたい作品がある。 それが、デビュー作の「ThisFirstStep」だ。 これは面白い。抜群に。 絵もコマ割りも酷く、どうしてこんな作品が入選できたのか、と不思議に思…

喰霊

霊が視えてしまう主人公は、偶然のきっかけから、体の中に霊獣を宿す少女と出会い、悪霊との戦いに巻き込まれていく。 作品設定自体は、よくある内容だが、物語のテンポ、キャラクターの動き、バトルの描写等のセンスが非常に高い。 絵が飛びぬけて上手いと…

未来日記

未来が見える12人の日記所有者による、世界を賭けたバトルロワイヤル。 マンガとはいえ、登場人物が次々と死ぬ描写が続出するので、その手の話が苦手な方は避けたほうが無難だろう。 ただ、良くも悪くもそこまでリアル系の画力がある作者ではないので、マ…

アイシールド21

連載初期にこれほど期待させられたジャンプマンガも近年なかった。 それほどまでに、傑作の予感を感じさせた本作も終わってみればただの凡作だったのが、返す返すも悔やまれる。 作画の成長に対して、原作者の力量が追いつかなかったのが敗因の一つだろう。…

ドージンワーク

同人誌即売会を舞台に、同人誌販売に勤しむ主人公達をテーマにした、有名4コマ作品。 一昔前なら確実に載せられない作品だが、今となっては何ら真新しさを感じないのだから、昨今のマンガの方向性には、末恐ろしいものがある。 オタク系の作風の為、その手…

喰いしん坊!

大食いといえば、やはりこの作品である。 作者「土山しげる」の作品で挙げれば食キングも名作だったが大食いと絵の濃さが非常にマッチしている本作を是非オススメしたい。 プロのフードファイターという、バカバカしい設定もこの絵にかかれば途端にシリアス…

あずまんが大王

萌え系4コマの走りであり、説明不要の有名作品。 「あずまんが大王以前と以後」と呼ばれるだけの事はあり、本作の登場を受けて、4コマ作品の方向性は確実に変わった。 いわゆる女子学生の日常を外から眺めて楽しむ、「らき☆すた」や「けいおん」といった作…

宇宙賃貸サルガッ荘

変ゼミのTAGRO氏による初期の大傑作。 迷い込んだら二度と出られないと言われる、魔の宇宙空間サルガッソー 戦争の爆撃が原因でサルガッソーに迷い込んでしまった主人公が見たものは、超小惑星に建てられた、木造モルタル2階建ての、賃貸住宅サルガッ…

3.3.7ビョーシ!!

(2012年評) 久保ミツロウのデビュー作「3.3.7ビョーシ!!」である。 とにかくマンガの上手い新人だなぁというのが、連載開始時の印象だった。 ホスト、応援団、地味な主人公、といかにも少年誌では難しそうな題材を、カワイイ女の子の絵で盛り上げる手…

いぬまるだしっ!

(2012年評)まさか、この作品がここまで大物に成長するとは。週刊少年ジャンプ愛読者にとって、近年まれに見る嬉しい誤算だった。 ジャンプには、代原等の都合で偶然載ってしまうレベルのギャグマンガ家が多数存在する。 そんなマンガ家の一人だった「大石浩…

G戦場ヘヴンズドア

今でこそ確固たる地位を確立した「日本橋ヨヲコ」だが、デビュー当初は打ち切りの続く不遇な作者であった。そんな彼女が、初めて大団円までを描き切った、とことん熱い、マンガをテーマにした作品。エンターテイメントとしての面白さでは、後発の「少女ファ…

王様の仕立屋

イタリア・ナポリに住む日本人職人「織部悠」かつてミケランジェロと称された伝説の仕立て職人が、唯一認めた弟子。 イタリア服飾の様々な技巧をもとに、依頼人の難解な問題を解決し、仕立てと共に依頼人の人生の悩みも解決する。 端的に説明してしまえば、…

蟲師

(2012年評)一風変わった和風奇譚が読まれたい方には、やはりこの蟲師をお勧めする。蟲といっても、昆虫ではなく、妖怪や精霊の類を、作者独自の観点で、「蟲」という存在に創り上げたものだ。 本作の素晴らしさは、その画風とオリジナリティの高さだろう。…

東京命日

熱狂的なファンを持ち、独自路線を貫く「島田虎之介」そんなシマトラ作品の中でも、最も評価が高いのが本作だろう。小津安二郎の命日に集まる、様々な人間達のドラマを、作者得意の、時間軸と構成を織り交ぜた展開で描いた作品である。よくもまぁ、これだけ…

伊達グルーヴ

(2012年評)本作は島田英次郎の初マガジン連載作品になる。 もてない主人公伊達の高校生活を描いた、全2冊で終わってしまったギャグ作品だ。 しかし、正直、その才能はすごかった。第一話から壮絶に面白かった記憶がある。 デビュー作「プラウドマン」もそう…

フープメン

改めて読み直すと、感動する。本当に面白い作品だ。 ジャンプ打ち切りマンガの中でも、かなり上位にくる作品といっていいだろう。 しかし、やはりジャンプでバスケというテーマはよくなかった。 井上雄彦は、半ば生き神的な存在になってしまっているので、あ…

夏のあらし

(2012年評)スクールランブルで一世を風靡した作者「小林尽」の作品。 「スクラン」の世界観とは随分異なり、現代と戦時中の時間軸を、交差させた物語だが、作者が自分が描きたいものを描きたいことが伝わってくる作品である。 ただ、残念な点もある。 作者…

かりん

1巻の表紙からして、いかにも萌え系の作品だが、どちらかという序盤はギャグ寄りの作品であり、作者「影崎由那」のラブコメ苦手という思考が面白い方向に昇華された作品。 主人公「かりん」は吸血鬼の家に生まれた女の子だが、吸血ならぬ増血する特異体質。…