つれづれマンガ日記 改

完結してる漫画をテーマに、なんとなく感想。 レビュー、評論、おすすめ、駄作、名作、etc

1990年代女性系

世界はみんなボクの為

なんだかんだで中堅どころとして、これだけ長い期間マンガを描き続けられているという事が、作者「斉藤倫」の実力を示しているのだろう。本作は、超自己中心的な性格でバスケが好きな「季一」と、幼馴染の「つかさ」の二人を描いたラブコメ作品。 女の子には…

結婚しようよ

「りびんぐゲーム」で世に出た作者「星里もちる」の初期作品。どうしても結婚したい主人公「紺野雅寿」と、仕事に夢中で結婚にメリットを感じない彼女の「見城早苗」の二人の恋愛を描いたラブコメディ。ただし、ラブコメ系の中でもコメディが強みの作者の作…

魚喃キリコ短編集

女子サブカル系マンガ界に君臨する作者の一人「魚喃キリコ」による初期短編集。90年代後半から2000年代前半にかけての作品が収録されているが、面白いのはやはり、その作風の変遷だろう。序盤の収録作品「彼女のことを、いっこだけ」は、感性の部分では作者…

チキタ★GUGU

これだけネットで情報が探せるようになると、知名度が低いのに面白い作品というのは、なかなか見つからなくなるわけだが、そんな中でもオススメしたいのがこの作品である。人食いの妖怪に一家を惨殺された主人公「チキタ」彼が生き延びた理由は、彼が滅多に…

できるかな

「まあじゃんほうろうき」の頃から「西原理恵子」作品を読んでいるわけだが、既に二十数年が経過してしまった。その間、彼女のヒットにあやかろうと様々な女性ルポ系作品が世の中に登場したが、最後の女無頼派として、後続を寄せ付けなかった結果が現在の地…

ナナカド町奇譚

一目見ればわかる独特な画風と、オリジナリティ溢れる世界観を描く短編の名手「須藤真澄」の作品。街に七か所の角がある不思議な街を主人公「なのは」が探検する、ミステリアスメルヘンである。 剥製の店、空を飛ぶ夢を持つ男、サボテンの花、不思議な銭湯。…

輝夜姫

「清水玲子」の描く世界の美しさを楽しむ為だけにある、といって過言でない作品。序盤のヒキは相当なもので、かぐや姫伝説と、その生贄に、沖縄の孤島で育てられた子供たちというミステリーサバイバル形式の展開に吸い込まれたが最後、読めば読むほど、不可…

退引町お騒がせ界隈

ベテラン「遠藤淑子」が描く、町系ジャンルの良作。騒々しいキャラクター達が退引町を舞台にドタバタと活躍する、90年代を感じさせられる作品である。作者の作品としては、最初期の長編シリーズで、ギャグからシリアスな話まで、玉石混合に含まれており、こ…

少年三白眼

「こどものじかん」の私屋カヲルが、初期に少女漫画誌で連載していたギャグ作品。それが、本作「少年三白眼」である。三白眼の主人公、ヒロムはその容貌ゆえに友達ができず、涙する日々。そんなヒロムの学園生活を描いたコメディ作品である。 序盤からして、…

おーえど娘忍者

江戸時代を舞台に、呉服屋の娘が忍者修行に励む、コメディ作品。今でこそ特定ジャンルの大御所になった「私屋カヲル」だが、当時は、面白いのだが雑誌の中で所在の無いギャグ枠を担当していたわけだから、掲載雑誌の問題は非常に重要である。作者らしい下品…

男の華園 A10大学男子新体操部

桑田作品最終夜 長らく続いた桑田作品シリーズもしばらくお休みとする。 さて、全ての桑田作品の中で、どれが最高かと問われればやはり本作を挙げない訳にはいかない。 桑田作品中、最も気弱な主人公「麻生」。 小説が好きで大学に入ったら思いっきり小説を…

卓球戦隊ぴんぽん5

桑田作品第三夜 タイトルからしてすでに卓球を真面目に描く気がない事が判明してしまうコメディ作品。 主人公「紅裕次郎」は、スポーツセンスの塊のような男。 しかし、なぜか卓球だけはどうやっても下手。とことん下手。 そんな裕次郎に無理やり部活に誘わ…

おそろしくて言えない

桑田作品第二夜 「桑田乃梨子」の名が、通りはじめた最初の作品が本作ではないだろうか。 心霊現象お手の物の主人公「御堂」と憑依体質だが絶対に霊を信じない「新名」 そんな二人のコンビの学園生活を描く心霊コメディ作品。 中盤で二重人格ヒロインの「御…

青春は薔薇色だ 人生は薔薇色だ

最も好きなマンガ家の一人、「桑田乃梨子」作品シリーズをしばらく忘れていたので、しばらく桑田作品レビューが続く。 制服フェチの女子体育教師森島と、サッカー部の人気者広瀬。 恋愛関係など微塵も発生しなそうな二人の、薔薇色の高校生活を描いたラブコ…

湯の花つばめ

「こなみ詔子」といえば、「あねさんは委員長」だろうか。 しかし、あの作品当時、こなみ詔子が現在のようなスタイリッシュな方向性のマンガ家になるとは予想できなかった。 本作は、そんな二つの時代の中間あたりとなる作品だろう。 美形三兄弟が働く銭湯「…

あすなろ白書

「柴門ふみ」が描いた最も壮大な実験作。 それが「あすなろ白書」に対しての素直な感想だ。 作者が最も描きたかったテーマを描いた故に、そのテーマに翻弄された作品。 主人公「なるみ」の女性としての描写に関しては、文句の付け所が無い。 この時代に、女…

花咲ける青少年

樹なつみ作品はどれも面白いが、個人的に挙げさせてもらえば、やはり本作をお勧めしたい。 残念ながら「樹なつみ」はレビュー泣かせのマンガ家だ。 その独自の世界観と設定により類似した作品が少ないので、説明が大変難しい為だ。 しかし、それにしても本作…

緑茶子ちゃんのこと

「鴨居まさね」作品が、万人に評価されるかはわからないが、等身大の女性キャラという意味では、この作者に匹敵するマンガ家は少ないだろう。マンガのストーリーがあるというよりは、生々しい女性主人公がまず世界の中心に存在し、彼女を軸にしてストーリー…

100万ドルの女

異彩を放つ「水城せとな」も、序盤の頃は普通に少女マンガを描いていたのだなぁ、としみじみさせられる作品。 どの作品も、割と正統派であり、良くも悪くも普通の短編集。 最後の「エンジェル・ナイト」だけは物語に天使が登場する点が異色。 特殊な設定を投…

神風怪盗ジャンヌ

「種村有菜」の最大の出世作。 他の作品はいまいちだが、この作品は好きというご意見が多い。確かに本作は、作者のイズムがまだまだ少ない新人時代の良さが表れている。 本当に純粋に、作者が少女マンガを楽しんで描いていることが、あとがきや柱書などから…

クール・ガイ

クールな彼氏と天然な彼女のベタな展開の恋愛マンガ。今となってはかなりの定番だが、90年代中盤においては、まだ先駆けの部類だろうか。序盤は良くある少女漫画で、後半、作風に若干オリジナリティが見られるものの、あまり昇華されずに終わってしまった点…

銀の勇者

ありがちではあるが、剣と魔法の世界におけるファンタジー作品。 主人公ビートは、最高位の「金の勇者」を目指す冒険者。だが、幼い頃に共に魔王を倒す約束をしたリチェは、魔族の味方として、日々をすごしていた。ファンタジー作品の設定が細かくなった現代…

すすきのみみずく

「正義の味方」の聖千秋が描く青春ドラマ。 受験戦争や家庭の事情に押し潰される日々を送る主人公の女子高生「望江」 同じように失意の日々を送る高校生五人が、たまたま乗り合わせた電車で見つけた、自然の世界「みみずくの里」へのチラシ。 気がつけば五人…

目隠しの国

人に触ると、他人の未来が見えてしまうことがある主人公「かなで」。 そして、他人の過去が見えてしまう転校生「あろう」。 二人の主人公を中心に進む、学園恋愛作品である。 絵は可愛らしいが、物語と構成力はあと一歩。 特に少女マンガにありがちなみんな…

グッドモーニング・コール

(2012年評)連載開始から、はや20年が経過しているが、未だに本作は「高須賀由枝」の代表作だろう。学校でも有名な美形の彼氏と、突然同棲することになった、主人公菜緒。11冊全て、彼氏との恋愛模様や、幸せな日常が描かれており、まさにベタ甘な作品に仕上…

彼氏彼女の事情

アニメ化も果たした有名作品だが、それ以上に、原作も冒険的で面白い。 ラブコメ的な雰囲気と飄々としたタイトルに騙されやすいが、最初の数冊を読めば、そのコマ割りやストーリー構成等、フツウの少女漫画を狙っていないことがすぐにわかる意欲的な作品であ…

八雲立つ

出雲の地を舞台に語られる、日本神話と巫子の物語。「樹なつみ」お得意の世界観溢れる名作である。作者の作品としては、最長編になっており、それゆえの強みと弱みが混濁している作品だ。キャラクター造詣と世界観は抜群で、特に序盤のサスペンス溢れる雰囲…

おいしい関係

テレビドラマ化もしたので、ご存知の方が多い作品だろう。おいしい物を食べるのが何よりも好きな裕福な父親に育てられた主人公百恵。 けれども、その幸せな日常は父親の急逝により崩れ去る。 残された百恵が選んだのは、コックになる道。 町の洋食屋「プチ・…

一陽来福

桑田乃梨子作品シリーズ。 桑田作品は2冊完結モノが多いのだが、本作は珍しく1冊完結作品。 高校生ながら一児の父親であり、妻には先立たれた主人公の物語。 そして、そんな主人公に以前から恋心を抱いていた、妻の親友がヒロイン。 これだけ読むと、どれ…

正しい恋愛のススメ

(2012年評)かわいい彼女がいて、成績は中の上で、たいした不満もなく、かといって満足もなく。 そんな主人公竹田博明が、ふとしたきっかけから出張ホストの仕事を始める事になり、最初はお客として出会った一人の女性に次第に惹かれていくことになるのだが。…

トルコで私も考えた

知っている人は知っている、トルコと人生のエッセー物語も既に連載開始から20年が経過しているのだから恐ろしいものだ。90年代前半にマンガを投げ出して、トルコに一人旅して、国際結婚をしてしまったのだから、作者「高橋由佳利」は並のバイタリティではな…

ご近所物語

(2012年評) 90年代から2000年代の少女漫画における代表的な作品。無論、ご存知の方も多いだろう。 以前、「天使なんかじゃない」のレビューの際にも記載したが、才能あるマンガ家は時代を読む力に長けている。そして「矢沢あい」が才能ある部類に入…

イタズラなKISS

90年代、いや少女マンガ界におけるラブコメディの大金字塔。作者「多田かおる」急逝のために 、未完となってしまった本作だが、それを差し置いても、全く問題がないほど本作は面白い。90年代少女マンガ界には、他にも非常に多くの名作が揃っていたが、「恋愛…

天使なんかじゃない

前回に続き、90年代『りぼん』作品からもう一つ。 この作品に関して言えることといえば、やはり作者「矢沢あい」の時代を読む感性の鋭さである。 本作「天使なんかじゃない」は、青春学園ラブコメの決定版的作品だ。少女漫画の中で比較した場合、本作以上…

こどものおもちゃ

90年代少女漫画を語る上では外せない有名作品。アニメ化もされたので、ご存知の方は多いかもしれない。 ハイテンションな主人公紗南を中心に描かれる学園スラップスティックコメディな導入部だが、物語のテーマは読者の予想をはるかに上回り重い。作者小花…

天才ファミリー・カンパニー

実は「のだめカンタービレ 」よりも面白い、と個人的には考えている二ノ宮知子の大傑作。 父親を亡くした事がきっかけで、子供のころから母親と一緒にビジネス三昧の主人公夏木は、ハーバード留学を目指す天才高校生。 だが、ふとしたきっかけで現れた母親の…