つれづれマンガ日記 改

マンガをテーマに、なんとなく感想。レビュー、おすすめ、名作、駄作、etc

1980年代男性系

DRAGON BALL

本作もわざわざ説明不要の大傑作。いや、売上だけで言えば世界最高の作品だろう。 ただし、本作はその評価において、少し特徴的な作品と言わざるを得ない。 それは、誰しもがマンガをある程度読むと、 「DRAGON BALL」が面白いとか言ってるやつはマンガをわ…

めぞん一刻

高橋留美子お得意の奇抜なキャラクターが住まうアパート「一刻館」を舞台に展開する浪人生と管理人さんの恋愛物語。 夫と死別した未亡人という設定は、斬新さも素晴らしいが、それ以上に、この難題だらけの設定を使いこなした点を作者の天才性を高く評価した…

キャッツ・アイ

「北条司」のデビュー作にして出世作。連載開始から既に30数年が経過したにも関わらず、未だにその名を知られている数少ない作品の一つである。その偉大さを裏付けている要因の一つは、やはり緻密な画力だろう。現在のマンガは、純粋な画力という側面にお…

アドルフに告ぐ

手塚治虫後期の代表作として、語られる本作。その称号に相応しい、重厚で緻密に設計された大人のためのファンタジー作品である。タイトルに描かれているように、物語の中心はアドルフ・ヒトラーのいた時代。この時代に運命を狂わされた、3人のドイツ人の物…

THE MOMOTAROH

本作を読んだとき、作者「にわのまこと」は天才だと思った。 次作「リベロの武田」を読んだとき、その確信は若干揺らいだ。 真島くんを読む頃には、にわのまことは天才ではなかった、と思い知らされた。 大変悲しい思い出である。 プロレスという難しいジャ…

遥かなる甲子園

マンガというジャンルが、子供の娯楽作品からどこまで広がっていくのか。その発展の一翼を担ったといえるのが本作だ。 この作品のテーマは障碍者である。 耳が聞こえない「ろう学校」の高校生たちが、自分の人生の生きがいとして野球を選択する。けれども、…

ネオ・ファウスト

ゲーテのファウストに3度取り組んだ手塚治虫の最期の作品。そして、大変残念なことに未完の遺作。 孤独な学者一ノ関教授は、人生の真理を探り当てるために悪魔と契約を交わす。あの有名なセリフ「時よ止まれおまえは美しい」と言った瞬間に、魂を悪魔に引き…

究極超人あーる

「光画部」 この一種独特な響きの単語にピンと来る読者も、少なくなったのかもしれないが、私の記憶する限りでは80年代オタクの代名詞ともいえる作品が本作だ。 写真部ではなく光画部というオタクらしいこだわりといい、長髪に黒ぶちメガネをつけた鳥坂セ…

宇宙英雄物語

SF落日の80年代後半に颯爽と現れた、スペースオペラの傑作。 それが、本作「宇宙英雄物語」だ。 異世界の宇宙を救った英雄ロジャーの孫、という設定の主人公「護堂十字」は、最初は一介の高校生。しかし、宇宙英雄に憧れる彼は、ロジャーの遺産を引き継ぎ…

天―天和通りの快男児

今でこそギャンブル系漫画を書かせたら最高峰の存在である福本伸行だが、このころはまだそれほどの才能を見せてはいなかった。特に1、2巻は今よりもさらに絵も酷く、得意の知的な仕掛けもとても褒められた内容ではない。 けれどもこの作品には目を通してお…

死神くん

人の魂を管理する死神。 本来であれば、冷酷に人間の寿命を司る存在であるべき死神が、もし非常に人間味あふれるキャラクターだったとしたら? そんな設定のもとに描かれた数々のヒューマンドラマは、今なお色褪せることなき名作である。個人的には人生ラー…

うる星やつら

mangadake.hatenablog.jp

帯をギュッとね!

競艇、書道とニッチなジャンルを開拓させたら抜群の手腕を見せる河合克敏だが、本作においてもその実力が発揮されている。 もちろん、柔道自体は1980年代においても既にニッチジャンルではなく、多くの柔道部活作品が存在していた。 ただし、この作者が描く…