つれづれマンガ日記 改

完結してる漫画をテーマに、なんとなく感想。 レビュー、評論、おすすめ、駄作、名作、etc

1980年代男性系

魁!!男塾

80年代ジャンプ読者には、もはや説明不要で、未だに語り継がれる圧倒的なバトルギャグマンガ。それが本作「魁!!男塾」である。今の時代に、この勢いだけの作品をジャンプで連載させると、一体どんな反響があるのかと考えさせられてしまう。それぐらい荒唐無…

Y氏の隣人

作者「吉田ひろゆき」が現在も作品を発表しているか微妙なところだが、この作品のインパクトは強かった。一話完結のショートストーリーで、人間の欲望やエゴに対して、それを叶えてくれる不思議な道具を渡す幸福の伝道師ザビエール。無論、その道具が必ずし…

2001夜物語

日本のマンガ界でSFジャンルが終わったのは、この作品のせいだったのではないか、と個人的には考えている。2001夜物語はそれぐらい全てを終わらせてしまった、偉大な古典の名作だ。 今から約30年前に描かれたとは思えない、深い洞察と、宇宙への憧れ、そ…

北斗の拳

少年ジャンプの文化が良いほうにも悪いほうにも混ざり合った、「武論尊」と「原哲夫」コンビの稀有な傑作。核戦争後の世紀末に、無残に敵を殺す北斗神拳という今見返しても通用する斬新な設定と、ジャンプ王道のバトル展開と爽快感。 ここで終われば不朽の名…

マドモアゼル モーツァルト

もはや書籍版は新品では購入できないかもしれない。ただ、隠れた名作だ。 天才音楽家モーツァルトが、実は女性だったという大胆な設定を舞台に物語は展開するが、モーツァルトの奔放な精神、作曲群と、サリエリとの愛憎ともいえる関係性がこの設定故にリアル…

県立地球防衛軍 完全復刻版

「中津賢也」とくれば、やはり、「安永航一郎」に続くわけである。最近なぜか、完全版が発売されてしまった「県立地球防衛軍」。どうして27年ぶりに復活させたのか、全くもって理解に苦しむが、80年代頃の空気感を感じる意味では最適な作品かもしれない。そ…

徳川生徒会

引き続き「中津賢也」日本の戦国時代をモチーフにした、学園ばかりが集まる学園都市という設定は、30年前の作品だが、むしろ現代で通用する内容である。2巻作家の異名の通り、デビューから本作まで全て2冊で完結してしまい、以後、徐々にサンデーからその姿…

黄門じごく変

懐かしのサンデー作品シリーズ十数年ぶりに古本で再読。まさに80年代サンデーを代表する作者の一人「中津賢也」その絵柄、作風、キャラ、ストーリー。全てが当時のサンデーの雰囲気を象徴している。格好いい絵柄に、チートすぎる強さの主人公と、地獄と人間…

おーえど娘忍者

江戸時代を舞台に、呉服屋の娘が忍者修行に励む、コメディ作品。今でこそ特定ジャンルの大御所になった「私屋カヲル」だが、当時は、面白いのだが雑誌の中で所在の無いギャグ枠を担当していたわけだから、掲載雑誌の問題は非常に重要である。作者らしい下品…

大東京ビンボー生活マニュアル

近年名作が生まれない、けれども必ず蘇ると思われるジャンル。それが、この貧乏生活ジャンルである。 四畳半のぼろアパートで、何をするわけでもなく、何があるわけでもなく。 ただひたすらに、無為な時間と、少しだけこだわりのある生活がつづく。 お金の観…

自虐の詩

多くのマンガ読みが、侮って読み始めて、そして必ず泣かされる作品。ちゃぶ台返しばかりする亭主関白のイサオ。 そんなイサオに甲斐甲斐しくつくす嫁の幸江。 そんなどうしようもない日々がただただ続く上巻と、読み始めると最後まで読まずにはいられない怒…

MASTERキートン

言わずと知れた「浦沢直樹」「勝鹿北星」コンビの最高傑作。 個人的には、ある程度以上の年齢の方に、「面白いマンガは何?」と尋ねられれば、必ず答えるのはこの作品である。 はっきりいって桁違いに面白い。 このレベルになると、マンガは子供の娯楽を通り…

わたしは真悟

多くのマンガに目を通すと、「面白い作品」というのはそれなりの確率で出会える。 しかし稀にだが「スゴイ作品」が存在する。 一気に読破して、読み終えて、ふっと溜息が出る。 何か感想を考える余力が沸かない、マンガ家の思想、思念に思考力を奪われたよう…

アウトランダーズ

最近でこそ、一般誌でその名を見なくなった「真鍋譲治」だが、やはり、 初期作品のエネルギーは底知れないものがある。美少女異形の生命体宇宙戦争爆発シーンetc とにかく新人とは思えない、圧倒的な描写力である。 物語自体は、いささか強引な展開の末、ハ…

1ポンドの福音

食べることが大好きでいつも減量に失敗するボクサーと、その懺悔を聞く教会のシスター。 文字にすると違和感しかない組み合わせだが、天才の手にかかればエンターテイメントとして完成してしまうのだから、恐ろしいものだ。 高橋留美子自体は、マンガの上手…

キャラバン・キッド

「真鍋譲治」といえば、「銀河戦国群雄伝ライ」が代表作だろう。 しかし、若干、冗長であり、27冊読み通すのは疲れる。 それに比べると本作は全5冊で大変読みやすい。 何より、デビュー作「アウトランダーズ 」の良さを活かしながら、ストーリー構成が進…

あまいぞ!男吾

「Moo.念平」の唯一無二の、そしてコロコロコミックの歴史に残る少年マンガ。 それが、「あまいぞ!男吾」だろう。 オークション等でプレミアがついた存在としても有名な作品かもしれない。 低学年少年マンガというジャンルは非常に難しい存在だ。 小学…

僕はムコ養子

大財閥の竜神家の娘と結婚して婿入りした主人公。 しかし、新婚旅行の翌日に、竜神家が破綻して、残ったのは、本家の義母と義姉2人を狭い一軒家で支える生活。マンガならではの現実離れした設定だが、それゆえの面白さもある。 物語自体は、ムコ養子がいじ…

ミスター味っ子

「寺沢大介」の路線を決定付けた作品。 当時いくつかあった料理マンガの中でも、本作が流行したのはやはり、「天才少年料理人」という主人公味吉陽一のキャラクター設定だったのだろう。 また、それまでの奇抜な料理手法を得意とする料理マンガ群よりも、少…

バオー来訪者

巻末の夢枕獏のコメントがすべてだ。 この作品の圧倒的な説得力は、「荒木飛呂彦」の絵に他ならない。 これだけオリジナリティにあふれる作品を作り出せる作者はそうはない。 組織に改造された、主人公バオーと、超能力少女スミレ。 全2冊の短い物語ではあ…

魔少年ビーティー

天才「荒木飛呂彦」の才能を見せつける初期傑作。 このオリジナリティは、一体どこで身につけるものなのか。大変な鬼才である。 以前、友人と荒木作品の天才性について語り合ったとき、出てきた話題が 「編集部に、この原稿を持ってこられたときに、そのまま…

炎の転校生

今なお昔と同じテンションを保ち続ける、炎のマンガ家「島本和彦」の衝撃のデビュー作。マンガ家が持つオリジナリティはそのデビュー作に色濃く顕れると考えているわけだが、これほど顕著な例も珍しい。タイトルに恥じず、ひたすら転校を繰り返す主人公と裏…

ブラッディエンジェルズ

「みず谷なおき」氏の作品連投。 婦人警官コンビの日常を描いたラブコメ作品。 婦警モノといえば、圧倒的な大成を収めたのは、「逮捕しちゃうぞ」だが、本作も類似した作品であり、80年代中盤はなぜか婦人警官作品が流行った時代である。 もともと、男性警官…

人類ネコ科

故「みず谷なおき」が遺した学園ラブコメディ。 女嫌いの主人公が、学園トップの美少女に告白されるという、妄想著しい展開で物語は始まる。 昨今の萌え系マンガでも困難なご都合主義の展開だが、80年代の作品である点を考慮すると、萌え作品の走りともいえ…

冬物語

情けなく優柔不断なキャラクターといえば、本作の主人公が思い出される。 何の目的もないまま、予備校に通い、かわいい女の子に魅かれて東大進学コースを選んでしまい、流されるままに日々は過ぎ去り、二人の女性の間で揺れ動き、結局、どうにもならない自分…

らんま1/2

うる星やつらで磨かれたショートギャグと、めぞん一刻で発揮されたラブコメの2つを混ぜ合わせただけでも凄いのに、そこにバトル要素も加えたわけだから、この作品が売れないわけがなかった。 しかし、売上面で「高橋留美子」最高の結果を残した本作が、マン…

夢見るトマト

鬼才、石坂啓による冒険的な作品。 幼馴染の男性二人と女性一人が同棲を始めるというごくごくありふれた展開から、物語は始まる。 当初は、男性恐怖症のヒロイン「とまと」と、フツウの主人公「玉吾」によるラブコメのような展開で導入される本作。 しかし、…

さよなら三角

今となっては古参のマンガ家となった「原秀則」の最初のサンデー長期連載作品であり、幼馴染のヒロインと主人公が織り成す典型的なラブコメディ作品。今の作者のレベルからは想像できないほど、絵も内容も稚拙な作品だ。 ただ、その前のデビュー作からすると…

名門!第三野球部

約20年前に連載終了した本作を作者むつ利之は未だに超えられそうにない。 試合に出れない野球部の落ちこぼれ集団二軍以下の三軍。 それが第三野球部。 そんな三軍の選手たちが、努力だけを武器に次第に勝ち上がっていく物語。 友情・努力・勝利 それこそジャ…

コータローまかりとおる!

最後のシリーズが連載中断となり、 早十数年が経過してしまった為、昨今のマガジン読者には、未読の方も多いかもしれない。 しかし、本作「コータローまかりとおる!」は、マガジン史上において外せない名作である。 全59冊は、なかなかの時間を要する大作…

バリバリ伝説

個人的に、バイクや車にはあまり興味はない。 しかし「バリバリ伝説」は別だ。主人公「巨摩郡」の操るバイクほど躍動感あふれる描写はマンガ史においても稀有だろう。 マンガはアニメに比べて、当然ながら動きに弱い。所詮は紙の上の世界なのだから、当たり…

童夢

大友克洋の才能をまざまざと見せ付けられる作品。 昨今の、映像界における氏の評価は別として、80年代における本作の衝撃は異様だった。 2000年代以降急増する事になる、リアル嗜好の作品の多くが、文字で薀蓄を語ることで作品の質を高めているのは、残念な…

妖怪学園

今でこそ「妖怪」は水木御大の活躍により、マンガと相性の良い素材になったが、昔はそれほど「妖怪」のマンガは多くなかった。実際問題、日本の伝承から妖怪に姿かたちを与えてしまったのが水木しげるなわけだから、それらのキャラクターが別の作者のマンガ…

少年雀鬼-東-

天才ギャグマンガ家故中島徹氏が残した初期の傑作。 麻雀ギャグマンガと言えば、「片山まさゆき」が有名だが、本作は、名前こそ知られていないかもしれないが、その遊びっぷりで麻雀マンガ史に残る傑作。 麻雀で遊んだマイナー漫画としては、この作品と「ぶ…

キスより簡単

(2012年評)石坂啓は、これだけ面白いマンガが作れるのに、どうしてマンガ家を廃業しているのだろうか。 そんな無念を感じずにはいられない。 本作は、女性から見た恋愛、SEX、結婚といった大きな問題に対して正面から闘っている大傑作だ。 主人公「まあこ」…

風のシルフィード

本作は、リアル嗜好の強くなった現代においては、残念ながら評価の難しい作品である。 しかしながら、オグリキャップ等の活躍による競馬ブーム発端の時代に、少年マガジンというメジャー誌の一角で、今まで日の目を見なかった競馬というジャンルが、長期連載…

キャプテン翼

80年代ジャンプ作品第二弾。 今となってはキャプテン翼は、評価されない作品かもしれない。 似たような顔のキャラクター。マンガ的としか呼べない表現のサッカー。お決まりの展開。 しかし、当時80年代においては、キャプテン翼はマンガの王道だった。 なに…

キン肉マン

「やったぜーっ! とうとう念願かなって、キン肉マンが単行本になったぞー!! もうベストセラーまちがいなし! そうなれば本だけでなく、テレビ化…い、いや映画化だって夢ではないし、町では、キン肉マンの人形やお菓子だって売り出され子どもたちは、それらを…

宇宙家族カールビンソン

あさりよしとお その不思議な作風と、独特のストーリー語りは、様々なマンガが乱立する現代においても、全く埋もれることのない正にオリジナリティと呼ぶに相応しい才能を持つマンガ家である。 そのあさり作品の代表作と言えば、やはり本作カールビンソンを…

機動警察パトレイバー

連載開始自体は非常に古いが、いまだに「ゆうきまさみ」の越えられない代表作が本作だろう。レイバーと呼ばれるロボットが発展する近未来の東京で、東京の治安を守る為に作られたパトロール用レイバー=パトレイバーの活躍とそれに関わる警察組織「特車二課…

マリオネット師

主人公は九頭見 灯 16歳マリオネットを連れた天才スリ師 作者「小山田いく」の、代表作と称してよいのではないだろうか。 子供を喜ばす「マリオネット」と、大人の財布を除く「スリ」という組み合わせは、当初の想定以上に幅広く人間ドラマを展開できる、秀…

仮面ボクサー

島本和彦といえば、やはり名実共に「逆境ナイン 」だろう。しかし、あまり知られていないが、本作「仮面ボクサー」もかなり面白い。 世界征服を企む謎の組織の陰謀により、カマキリボクサー、コブラボクサーといったふざけた覆面ボクサー達が、日本のボクシ…

県立海空高校野球部員山下たろーくん

(2012年評)80年代ジャンプマンガを懐かしんで。 80年代のジャンプのマンガといえばこの雰囲気だろう。 無論、作品の絵柄によって多少の泥臭さの違いはあり、その中でも、最も泥臭かったのが本作だが、 「努力」「友情」「勝利」 の3種の神器に変わりは無…

タッチ

もはや説明不要。あだち充作品の中で最も成功したのが、この「タッチ」だろう。 以後、あだち充は何度か野球マンガに挑戦しているが、残念ながら本作を超えれたとは感じられない。 今読み返してみても、色あせない感動が残る傑作だ。 しかし、残念な点もある…

DRAGON BALL

本作もわざわざ説明不要の大傑作。いや、売上だけで言えば世界最高の作品だろう。 ただし、本作はその評価において、少し特徴的な作品と言わざるを得ない。 それは、誰しもがマンガをある程度読むと、 「DRAGON BALL」が面白いとか言ってるやつはマンガをわ…

めぞん一刻

高橋留美子お得意の奇抜なキャラクターが住まうアパート「一刻館」を舞台に展開する浪人生と管理人さんの恋愛物語。 夫と死別した未亡人という設定は、斬新さも素晴らしいが、それ以上に、この難題だらけの設定を使いこなした点を作者の天才性を高く評価した…

キャッツ・アイ

「北条司」のデビュー作にして出世作。連載開始から既に30数年が経過したにも関わらず、未だにその名を知られている数少ない作品の一つである。その偉大さを裏付けている要因の一つは、やはり緻密な画力だろう。現在のマンガは、純粋な画力という側面にお…

アドルフに告ぐ

手塚治虫後期の代表作として、語られる本作。その称号に相応しい、重厚で緻密に設計された大人のためのファンタジー作品である。タイトルに描かれているように、物語の中心はアドルフ・ヒトラーのいた時代。この時代に運命を狂わされた、3人のドイツ人の物…

THE MOMOTAROH

本作を読んだとき、作者「にわのまこと」は天才だと思った。 次作「リベロの武田」を読んだとき、その確信は若干揺らいだ。 真島くんを読む頃には、にわのまことは天才ではなかった、と思い知らされた。 大変悲しい思い出である。 プロレスという難しいジャ…

遥かなる甲子園

マンガというジャンルが、子供の娯楽作品からどこまで広がっていくのか。その発展の一翼を担ったといえるのが本作だ。 この作品のテーマは障碍者である。 耳が聞こえない「ろう学校」の高校生たちが、自分の人生の生きがいとして野球を選択する。けれども、…