つれづれマンガ日記 改

完結してる漫画をテーマに、なんとなく感想。 レビュー、評論、おすすめ、駄作、名作、etc

1980年代女性系

小山荘のきらわれ者

今となっては超ベテランとなる「なかじ有紀」の初期作品である。初出が80年代という事もあって、出てくるキャラクターの服装や生活は古く見えるが、登場キャラクターの華やかさと、平和な世界観はここ最近までの作品と比較しても、全く変わっていないところ…

ここはグリーン・ウッド

やはり「那州雪絵」の代表作として、この作品は外せない。 グリーンウッドと呼ばれる男子高の寮、緑林寮に集った一癖も二癖もある面々と、その群像劇。 特に、中盤に収録されている作品「雨やどり」は、数ある漫画世界の青春描写としても、最高峰の一つだと…

こどもの体温/彼は花園で夢を見る

珠玉の短編である。 「よしながふみ」が一流処に名を連ねてから随分たつが、この文庫版に収録されている作品を描いていたころは、まだまだマイナー作家だった。 しかし、その時代から、この作者は変わらず、面白い作品を描き続けている。これは、実にスゴイ…

桜の園

「河よりも長くゆるやかに」が少しひねりを加えた変化球だとすれば、これこそが、作者「吉田秋生」の真骨頂ではないだろうか。女子高生活の華やかさや明るさだけを描くお気楽な作品が多い昨今、昔の少女漫画は、真剣にこのテーマに取り組んでいたな、と思わ…

河よりも長くゆるやかに

デビュー以来、独自路線を走り続けた作者「吉田秋生」の感性が良く出ている作品。男子高校生3人組の男くさい青春を描いた物語と紹介される事の多い本作だが、その表現は適切ではない。出展は忘れてしまったが、「読んだ時に女子高の雰囲気だと思った」という…

いつもポケットにショパン

ベテラン「くらもちふさこ」による往年の名作であり、主人公「麻子」と幼馴染の「季晋」のピアノと青春を描いた本作。長期間にわたって読者から評価される作品が必ず持ち合わせているものとして主人公の魅力というものがある。不器用で母親との関係が上手く…

9時から5時半まで

ベテラン「逢坂みえこ」による往年の名作。80年代に経営コンサルタント会社を舞台に、女性と仕事をテーマにした本作を描いた腕前は流石である。この辺り、自身が経営コンサルタント会社に在籍していた経験がなければ、描けなかったであろう。また、流石に約3…

低俗霊狩り 完全版

80年代に登場して以来、現在に至るまで続いているオカルトジャンルの定番作品。作者「奥瀬サキ」も、まさかこの作品の寿命がここまで長くなるとは夢にも思わなかった事だろう。作品自体は連載誌の度重なる休刊により、非常に長い間未完の状態であったが、そ…

日出処の天子

大御所「山岸涼子」の代表作。 厩戸王子、いわゆる「聖徳太子」を主人公にしたマンガで、少女マンガが得意とする歴史ロマンスジャンルとは少し違う印象を受けるが、その「聖徳太子」が女性とみまごう美貌の持ち主で、超能力を操るとなると話は違ってくる。 …

あねさんは委員長

「こなみ翔子」の初期傑作。 クラスの委員長であるヒロインと、そんな彼女に惚れてしまった、彼氏の物語。 ただし、彼氏の父親はヤクザの組長。 少女漫画で学園もので、彼氏がヤクザの息子というのは80年代としては非常に新しかったと記憶している。 最近の…

笑う大天使

定番の名作である。 少女マンガ家は数多いれど、「川原泉」に取って代われる人材はまずいない。 面白さという意味では、他にもオススメできる作品は数多あるが、個性という意味でこのマンガ家を超える存在は稀有である。 さすが教授。 作中に展開される幅広…

動物のお医者さん

「佐々木倫子」といえば独特な雰囲気のシュールなギャグが売りだが、その中でもやはり本作を推したい。もはや説明不要の有名作。獣医学部の志望者人数を増やすという、社会現象すら巻き起こした傑作である。 ただ本作が、獣医への憧れを全く描いていないこと…

吉祥天女

吉田秋生は、「あきみ」ではなく「あきお」だと長い間誤解していた。 しかし、それも無理はないと思う。なにせ、作品が、「カリフォルニア物語」や「BANANA FISH」そして本作「吉祥天女」だ。 どう考えても当時の少女マンガの枠に収まっていない。この手の「…

少年は荒野をめざす

吉野朔実さんが亡くなられたとの事で、急遽本作のレビューに変更。残念至極である。 本作はまさに、古き良き時代の少女マンガと呼ぶに相応しい名作であった。こう書いてしまうと、現在の少女マンガが悪いように聞こえるかもしれないが、そうではない。現在の…

半神

最近、萩尾望都対談集が出たので、ついつい萩尾望都作品を読み返す日々。マンガ好きならば一度は人から聞かれる質問が、「どのマンガが一番面白いの?」だ。 そんな単純に序列がつけば、マンガ読みをやっていないわけだが、それでも、一つ決めていることがあ…

翔んで埼玉

なにゆえに今更コミックスにしたのか。そんな思いがやまない鬼才「魔夜峰央」の作品。埼玉ディスマンガとして宣伝されているが、どちらかというと地名だけを利用したSF作品である。フィクション度は相当に高く、埼玉あるあるではないので、その点は要注意。…

ひみつの犬神くん

個人的にツボにはまるマンガ家というものが、どなたにもあると思う。 私の場合は、桑田乃梨子がその一人だ。 本作、ひみつの犬神くんでのデビュー以降、基本的には全ての単行本を購入している事になる。 大傑作を出すわけではないが、なぜか飽きのこないゆる…