つれづれマンガ日記 改

完結してる漫画をテーマに、なんとなく感想。 レビュー、評論、おすすめ、駄作、名作、etc

総合3.5以上(オススメの名作)

はだしのゲン

戦争ジャンルを読みたくなって、はだしのゲンを物凄く久しぶりに再読。子供の頃に読んだ中で最も鮮明に記憶に残る作品であり、現在の戦争や平和や左や右に対して少なからず影響を与えた本作だが、物語の序盤、主人公のゲンが家族を失う体験が、作者「中沢啓…

あれよ星屑

戦後の時代を描いて話題になった本作も全7冊でついに完結である。基本的に戦争ジャンルマンガは、どうしても戦争の悲惨さを描く路線に走りがちである。自身が完全な戦争経験者になる、中沢啓治の「はだしのゲン」や、水木しげるの「総員玉砕せよ!」あたりは…

坂道のアポロン

久しぶりに読み返したが、やはり面白い。ここ近年で最高に好きな作品の一つである。 東京から転校してきた線の細い主人公と、暴れん坊で友人のいないもう一人の主人公。 対極的な二人を中心とする青春の物語は、なぜいつもこれだけ面白い素材になるのか。 特…

ワッハマン

奇妙な日常を描かせると右に出るものはいないマンガ家「あさりよしとお」 1万年もの昔、敵を抹殺するために創られた人造人間ワッハマン。 不死の存在である彼は、しかしそのあまりに長い年月故に自分の敵や使命を忘れてしまっていた。 ギャグマンガに見せか…

ジャストミート  / ふぁうるちっぷ

超ベテラン作家「原秀則」のマンガ界における立ち位置を確立した出世作。 デビュー作「春よ恋」「さよなら三角」の頃の画力を考えると、本作の最終巻あたりの画力は完全に別人であり、これほどマンガが巧くなった作者を私は他に知らない。以前レビューで描い…

めだかボックス

「西尾維新」という才能が、単なるマイナージャンルの存在ではなくジャンプというメジャーな舞台に耐えうる事を見せつけた異色の傑作。 才色兼備を超えた生徒会長「黒神めだか」を中心に展開する学園バトルとも呼べる本作は、オタク色の強い「暁月あきら」の…

SWEETデリバリー

「鴨居まさね」作品といえば、一般的には「雲の上のキスケさん」辺りが有名だが、私は本作が最高傑作だと思っている。 存在感ある大人を描かせたら当代屈指のマンガ家が、オリジナル・ウェディング制作会社という、世にもロマンティックな仕事を描くというこ…

デカスロン

マニアックな作品を世に送り出し続ける作者「山田芳裕」が、日の目を見た作品。デカスロン=十種競技という誰も注目したことがなかった作品を描いて、ヒット作品を産み出したのだから、その点は凄い。また、主人公「風見万吉」のキャラクターを一貫してバカ…

ピンポン

「松本大洋」は、読むのが難しいパターンの作品が多いのだが、恐らく、最もエンターテイメントとして入りやすいのが本作「ピンポン」だろう。子供のころから卓球を愛するペコと、幼馴染のスマイル。歳を経るにつれて、徐々に変わっていく二人の関係と、その…

おまかせ! ピース電器店

サッカー領域専門のマンガ家という、ある種独特な立ち位置を確立した作者「能田達規」の初期にして、最長連載の作品である。現在の作者の作品創りを見る限り、本作を超える長期連載は恐らく今後ないだろう。主人公の「ピース健太郎」と父親の「ピース貫太郎…

私のともだち

魔法使いの娘シリーズが終わってしまったせいで、「那州雪絵」のサスペンス作品が読めなくなってしまったわけだが、この度、ホラー短編集が発売される事になって歓喜。全6作品ほどが収録されているが、今回も非常に面白い。表題作「私のともだち」も良いが、…

ベイビーステップ

近年のスポーツ漫画としては最高峰の面白さを誇った本作が落としどころの無い完結を迎えたことで、ますます長期連載が嫌いになっている昨今である。本作自体は超有名作品の一つなので未読の方は少ないだろうが、テニス完全初心者の主人公「エーちゃん」が、…

メイド諸君!

どうにも代表作に恵まれない、「きづきあきら」と「サトウナンキ」の夫婦コンビだが、強いてあげれば、本作が代表作ではないだろうか。偶然でメイドになった女子大生千代子と、メイドに憧れるオタク青年「鳥取君」の二人の関係を中心に描いた、メイド喫茶物…

3年奇面組/ハイスクール!奇面組

今読み返すとやはり、時代と寝た作品だったと確信させられる、80年代少年ギャグマンガの傑作。 今となっては古臭く感じる絵柄も、登場人物たちのドタバタ感も、当時は全てが新しく感じられたことが懐かしい。 最も悲惨な最終回の一つとして、長く語り継がれ…

ぶんぶんレジデンス

近代麻雀に連載された、爆笑麻雀マンガ。懐かしくて購入。 大学の学生寮「竹丸寮」に入った主人公「矢鴨」が、ひたすら麻雀で金をむしり取られる。 序盤は、竹丸寮のキャラの強さだけがウリで、あまり面白くない。 しかし、「特殊ルール麻雀」が始まってから…

大人スキップ

やはり「松田洋子」は鬼才だった。14歳の中学2年生の女子が、ふとした事故から眠りに入って、目が覚めたら40歳になっていた。そんな夢も希望もない状態からスタートした本作が全2冊で完結と知ったときは明らかに打ち切りエンドを想像していた。しかし、結果…

カメントツの漫画ならず道

Webで好評を博した作者「カメントツ」がゲッサンに殴り込んできた本作も2巻で完結。内容的に面白くないというわけではなく、数多の大御所に、恐ろしく切り込んだルポをし過ぎて取材先が確保できなくなったという原因で、「ゲッサンの雇われ鉄砲玉」の異名に…

ウツボラ

「中村明日美子」の描く可愛い女の子の物語も良いが、やはり、本作のような世界観こそ、この作者に相応しい。冒頭からの突然の女性の自殺と、彼女の双子を名乗る謎の女性と、行き詰まりの小説家。序盤からのミステリアスな雰囲気を最後まで保ちながら、全2冊…

極悪がんぼ/激昂がんぼ/がんぼ ナニワ悪道編

極悪がんぼ16冊からはじまり、激昂8冊、ナニワ悪道編9冊と長きにわたって続いた本シリーズもついに完結である。裏社会のナニワ金融道的な存在だった、序盤の極悪がんぼも面白かったが、個人的には主人公神崎がフィクサーとして頭角をあらわしはじめる激昂編…

サナギさん

絵が下手という致命傷を抱えながら、独特のセンスでマンガ家の地位を確立している作者「施川ユウキ」の代表作である。主人公のサナギさんがほんわかに、友人のフユちゃんが毒舌を交えて、世の中を眺めるだけの4コマギャグマンガ。 ただ、それだけのマンガな…

劇画・長谷川 伸シリーズ 瞼の母

往年の名マンガ家「小林まこと」が、長谷川伸の傑作を劇画化したシリーズだが、シリーズ中でも屈指の出来栄えとなる本作。 本シリーズでは小林作品に出てきたキャラクターのスターシステムを採用しているだが、満を持して「三四郎」を主人公の配役にしている…

聲の形

「聾唖といじめ」という今まで切り込まれてこなかった、反響が恐ろしいジャンルの読み切りが、圧倒的な人気を得た事から連載になったのだから、日本のマンガ読者のレベルはやはり高くなったのだろう。 ただ、マガジンという少年誌ではやはり、週刊少年誌的な…

五色の舟

原作者「津原泰水」の傑作を「近藤ようこ」がマンガ化した本作だが、それにしても凄い作品である。 多少マンガを読み慣れた人ならば、数ページ読んだだけで本作の異様なまでの魅力が理解できるだろう。戦時中という非日常の中に障碍者や異形の生き物というマ…

マタギ

久しぶりに「矢口高雄」の名前を見かけたので購入。やはり、自然世界を描かせたら右に出る者はいない巨匠の一人である。シンプルなタイトルだが、その名の通り「マタギ」という狩猟の世界を、少年マンガ的に描いた作品で、70年代的な過剰な表現はあるものの…

ちーちゃんはちょっと足りない

「阿部共実」お得意のブラックユーモア作品。デビュー作の頃から変わらず、この手の気持ち悪い不安感を描くのが相変わらず得意な作者である。 ちなみにこの作品自体はレビューそのものが、若干ネタバレになってしまうので、阿部作品未読の方は、読まずにまず…

邪眼は月輪に飛ぶ

短編作品としては最高峰の絶賛を受ける、「藤田和日郎」の傑作。見られたら死ぬ、という圧倒的な力の梟「ミネルヴァ」と、それを追う狩人の物語。 スピーディーな展開と藤田作品特有の迫力あるアクションが混ざり、気が付けば、最後まで読んでしまう短編傑作…

CLAYMORE

13年は長い時間だったが、稀代のダークファンタジー作品の素晴らしいラストに脱帽。 あの「エンジェル伝説」の「八木教広」が、女性だけをメインキャラクターに、バトルファンタジー作品を描き始めたと聞いた時は、正直、少しも期待できなかった。 事実、連…

きまぐれオレンジ☆ロード

作者「まつもと泉」の最高傑作。80年代に颯爽と登場した本作が、その後のジャンプにおけるラブコメの路線を定着させたと言っても過言ではない。主人公「春日恭介」の優柔不断さといい、ヒロイン二人のキャラクター描写といい、改めて読み返すとその後のラブ…

タケヲちゃん物怪録

良い作品だった。作者がのびのびと描いている事が伝わってくる、非常に良い作品だった。 「とよ田みのる」作品は当然ながらその絵が持ち味であり、良くも悪くもジャンルと作風を限定させてしまう。 その中で、そろそろネタ切れかな、と思っていた時期に発表…

銀河鉄道999

作品名は圧倒的に有名だが、既に発表から30年近く経過している事を考えると原作未読の方も多いのではないだろうか。イメージとして良く知られている機械の身体を求めてメーテルと旅する星野鉄郎の物語は、どちらかというと本当の主題ではなく、銀河鉄道999の…