つれづれマンガ日記 改

完結してる漫画をテーマに、なんとなく感想。 レビュー、評論、おすすめ、駄作、名作、etc

総合3.0以上(読んで損はない)

僕僕先生

ネムキの出すマンガは、他の雑誌では味わえない面白さを持つ作品が多いので、個人的には好みである。そして、そんな独自路線という意味で、完全にわが道を歩んでいた中国の仙道を描いた本作も全4冊であえなく完結である。「仁木英之」の原作小説は何冊も出て…

Romsen Saga

表紙はロマンシング・サガのパッケージの雰囲気を完全にパクリ、似たようなタイトルをつけておいて、中身はコメディRPGという、「ゴツボ☆マサル」の描く困ったファンタジー作品。世界最強の門番が出てきたり、何でも叶える魔法のランプを持つ盗賊が出てきた…

自虐の歌

知っている人は知っている、マンガで人生を描く作者「業田良家」 本作は、映画化などもしてしまい、ちょっと有名になりすぎてしまったが、感動を期待して読むような、そういった類の作品ではない。 あくまでくだらない4コマ漫画として楽しむべき作品である…

YES!

ベテランが自分の持つマンガ力のままに、哲学的なテーマを奔放に描くと、ここまで作品がとっ散らかるのかとある意味、驚愕する作品。作者「槇村さとる」お得意の、働く女性をテーマにした作品で、主人公「入江みどり」は人気アナウンサーとして、キャリアの…

ロッタレイン

人間描写の巧い作者「松本剛」による全3冊の物語。都会を離れて、かつて自分を捨てた父親の家族のいる田舎に移り住んだ主人公と、その家に住む娘との徐々に歪んでいく日常。この辺りの、生活が徐々に煮詰まっていく描写は非常に秀逸で、最後まで結末が気にな…

バラ色の聖戦

ベテラン「こやまゆかり」の近年の代表作と言えば、やはり、これだろう。30歳の日常生活で疲弊しきった専業主婦の「三木真琴」が、ある事件をきっかけにモデルの世界に踏み込むことになるという何とも爽快な設定に、つけたタイトルが「バラ色の聖戦」なのだ…

鉄子の旅

鉄道にはまる女性=「鉄子」を世の中に広めた作品であり、未だに別シリーズのマンガが続いている根強いシリーズの原点ともいえる本作。 鉄道に全く興味がない女性漫画家「キクチナオエ」と、鉄道にしか興味がない人生を過ごす、旅の案内人「横見浩彦」そんな…

四年生 / 五年生

「木尾士目」の鬱時代の代表的な作品であり、大学四年生という、大人でもあり子供でもある、就職、恋愛、将来の悩みと、様々なものに一気にぶつかる時期の大学生を丁寧に描いた傑作。 「四年生」の時点ではエンターテイメントとしての体裁をまだ保っているも…

たそがれたかこ

「入江喜和」ほどスポットライトの当て方が特殊なマンガ家も少ないだろう。最近始まった新連載もそうだが、本作は45歳のヒロインという設定で、非常に地味な主人公の日常を描いている。ただ、地味な主人公が面白くないかというと、マンガとしては全く逆で、…

シューダン!

なかなか書こうとして書けなかった「横田卓馬」氏の作品レビューだが、そろそろ重い腰を上げて書く事にする。作者「横田卓馬」は、ジャンプ連載前からWebで話題になった作者で、特に「オナニーマスター黒沢」は、そのタイトルからは全く想像できないほど高い…

懲役339年

裏サンデーで話題になった「伊勢ともか」が描く本作を読了。Amazonでのレビューも非常に高く、プレミアがついてしまった本作だが、選んだテーマと設定は非常に面白くその点は評価できる。また、絵のレベルは決して高くはないのだが、序盤の進撃の巨人が魅せ…

新久千映のお酒のお時間です

女性の酒飲みマンガ家として、その地位を完全に確立した作者「新久千映」のお酒マンガである。今回のテーマは、家でのお酒という事で、食べ歩きジャンルではなく、様々な家の中でのお酒との過ごし方が描かれている。酒飲みが酒とつまみを楽しむというジャン…

高台家の人々

ベテラン「森本梢子」の腕が冴え渡る、異色のラブコメ作品。冴えない会社員の主人公「木絵」が、風邪で会社を4日休んでいる間に現れたのは、海外支社帰りのイケメン社員の王子様。 と、ここまでは如何にも王道少女漫画だが、その王子様が実は人の心を読める…

さばげぶっ!

なかよし連載の少女マンガとしては、完全にギリギリのラインを攻めた唯一無二のサバゲーギャグ少女マンガ。この辺りのテーマ選びののセンスは、流石に一度ヒット作を出した「松本ひで吉」だけの事はある。学園内で絶大な人気を誇る「鳳美煌」に無理やりサバ…

人間仮免中 つづき

読む前からどんな悲惨な結末になってしまうのかが恐ろしくて、なかなか手を出せなかった本作をついに読了。まえがきの段階から既に不穏な要素だらけで、いつ不幸が訪れるのかびくびくしながら読んだが、結果としては、想定する限り最も幸せな結末だったので…

おばけ道 THE END

誰も待ち望んでいないだろうが、私は待ち望んでいたおばけ道がついに完結。「小野寺浩二」と「石黒正数」の霊感ゼロコンビがひたすれ心霊スポットを回ってはおばけを探すという罰当たりなコンセプトの本作だが、「ソレミテ」「おばけ道」と続いてついに今回…

虐殺器官

早逝の天才として知られる「伊藤計劃」氏のデビュー小説をコミカライズした本作。小説は未読だが、その独特の世界観は、活字から漫画という媒体に変わっても色褪せる事のないオリジナリティを保った良作だった。戦争を引き起こすような重要人物を主なターゲ…

イリヤッド 入矢堂見聞録

原作「東周斎雅楽」と作画「魚戸おさむ」というベテランコンビが描く、考古学サスペンス作品。「東周斎雅楽」といえば「長崎尚志」の別名義なわけだが、どうにもこの手のサスペンス作品を描かせると、結末の見えない迷宮に入り込むので性質が悪い。そんな中…

番長連合

エリートヤンキー三郎で大ブレイクした作者「阿部秀司」が真面目に書いたヤンキーマンガそれが「番長連合」である。ヤンキー全盛期のマガジンにも存在しなかった、番長による全国制覇という馬鹿馬鹿しい設定を、当時最も勢いが弱かったチャンピオンで連載し…

あたらしいひふ

「高野雀」の同人誌時代の初期作品集である。大型新人として、「さよならガールフレンド」で鮮烈なデビューを果たした作者だが、流石に初期作品群という事もあって本作のクオリティ自体は並。ただし、表題作の「あたらしいひふ」は非常に面白く、服というテ…

図書館戦争 LOVE&WAR

「有川浩」の有名な原作小説をコミカライズした本作。検閲により本が狩られる時代、メディアを規制するメディア良化委員会と、それに対して図書館の自治を守る図書隊の対立という、なかなか突拍子もない設定が、ある意味マンガの世界に非常にマッチしている…

いとへん

全1冊完結の、仕立て屋物語 「宇仁田ゆみ」が描くにしては珍しく、天然で可愛らしさだけが取り柄なおバカ主人公「ななこ」と、仕立て屋の師匠「ヒラタ」のほんわかしたやり取りを描いた作品。 アマゾン等を見ると、案外酷評が並ぶが、このレベルの作者が描い…

ラスト・ワルツ

今なお孤高の存在である雑誌アックスで連載された、「島田虎之介」の恐るべき処女作。 ここまで壮大な物語を語られると、読み手としては正直、評価が難しい。 昨今流行りのマンガというより、これは物語なのだ。 マンガという表現を使っているが、絵と文字に…

コンバット☆ハイスクール

非常に懐かしい「永野あかね」作品を物凄く久しぶりに読み返しての感想は、時代に合わなかった惜しい作品だった、という事である。 傭兵育成の特殊な高校という設定に巻き込まれ型の主人公と可愛い女の子キャラ。原案には、後にメタルギアシリーズに関連しく…

スラム団地

人とは違うオリジナリティを持ちながら、人間描写が巧みなマンガ家はすべからくスラム出身ではないだろうか。 そんな不謹慎な想像を裏づけしてくれる本作「スラム団地」 作者「松田奈緒子」の幼少時代の団地での生活を描いた作品だが、その後の作者の描くマ…

生活 完全版

「福満しげゆき」作品は、エッセイ系からオリジナルまで色々読んだわけだが、やはり一際面白いのがこれ。 あのネガティブな本人が自信があると言っただけの事はあり、まさに大作と呼ぶに相応しい渾身の傑作、それが「生活」完全版である。 世間を妬む悪人に…

少女探偵金田はじめの事件簿

「あさりよしとお」らしさ満載の本作。探偵マンガの皮をかぶったギャグ漫画。でも、やっぱりいつも通り、心の片隅に不協和音を残すこの空気感。 推理小説のお約束を逆手にとって、様々なパターンで強引にオチをつける作者の博識に拍手。 名探偵ゆくところに…

リアル風俗嬢日記

Webバナー等で度々広告が出ていた本作。見た感じエッセイ系の要素が強そうで、エロ作品ではなさそうだったので購読。結果としては、確かにリアル風俗嬢日記というタイトル通りの作品だった。作者「Ω子」自身が現役の風俗嬢で、お店に来た人との体験や経験を…

放浪世界

「水上悟志」作品は好きなので新刊が出れば必ず目を通すわけだが、本作の出来栄えは、「並」といった感想である。既にSFジャンルでは様々な面白い作品を産み出しているだけに、どうしても期待のハードルが高くなってしまう点は申し訳ないが、帯にも書かれて…

男おいどん

貧乏マンガの原点と言われる本作は、作者「松本零士」の出世作でもある。文庫版最終巻のあとがきでも語られているが、自身の体験した貧乏な時代の鬱屈とした感情を作中で描く事で、当時の若者から絶大な支持を得た本作だが、流石に作品発表から50年ほどが経…