つれづれマンガ日記 改

完結してる漫画をテーマに、なんとなく感想。 レビュー、評論、おすすめ、駄作、名作、etc

ヨイコノミライ 完全版

今でこそベテランになりつつある、
作者「きづきあきら」+「サトウナンキ」
の夫婦コンビだが、
その名を高めたのは、やはり本作からだろう。

漫画サークル系マンガが人気を博しはじめた、
2000年代にWeb系雑誌に颯爽と登場し、
ダークな視点のオタクマンガを提供した本作。

完結前に雑誌倒産で未完になるも、
続編が熱望された結果、
120頁の物語が追加されて完結した、
いわくつきの作品である。

高校のサークルを舞台にした、
口だけは達者で、何も他人に影響を与える
魅力を持ち合わせないオタク達の集団が、
一人の女性の登場で
内部崩壊していくというあらすじ。

特にラストは印象的で、
読後数年が経過していたが、
最後のシーンだけは記憶に残っていた。

作者は以後、
類似した傾向のトラウマ物語を色々と描いているが、
やはり、原点を知るなら本作だろう。

大人になりきれていない本物のオタクが読むには、
痛すぎるかもしれない作品なので注意が必要である。

f:id:mangadake:20170513220252p:plain


 

 

 

 



漫喫漫玉日記 深夜便

もはや、人生そのものが
どこに向かっているのかわからない危うさを持つ、
桜玉吉の日記シリーズ。

漫画喫茶に籠り続けて描かれた最新作。
正直、完全に枯れきっている。


枯れた味わいというような状況を通り越して、
枯れきったオジサンの日記になっている。


絵柄もますます枯れつつあり、
灰色の表紙に良く似合う。


若いころのギャグはやはり
人間の精神を蝕むのか。


桜玉吉の初期作品の
ケバケバしい色遣いが懐かしい。


漫玉日記シリーズは、
まさにソウとウツで描かれた
作者の人生の日記だ。

f:id:mangadake:20170513214539p:plain


 

 

オンノジ

主人公のミヤコ一人が
存在する不思議な世界。

何をすることもない不思議な日常の中で、
彼女は町でみつけた何かを
「オンノジ」と名付ける事になる。


作者「施川ユウキ」作品独特の、
シュールでほのぼのとした世界観と、
不意に挟まれる独特の暗さ。

今までの発表された、作者の作品の
様々な要素が入り混じった、
集大成的な仕上がりになっている。


かといって、あまり高い期待をもって読むのも、
無粋というもの。

なんとなく笑いながら読んで、
読後にしんみりさせられる。

それが施川作品の楽しみ方というものだ。

ちなみに個人的には、作者の作品群の中では
サナギさん」がベストだと思っているので、
施川作品に興味を持った方はそちらもどうぞ。


f:id:mangadake:20170508203905p:plain