定年退職した主人公が、
妻とどうしようもない理由で喧嘩をして家出。
その後、公園で怪しい男に誘われた先は、
3畳一間のボロアパート。
まさにタイトルにあるアサイラム=避難所
での不思議な生活を描いたシュールな作品。
作者「太田基之」は、
非常に地味な作風なので、
この何とも言えない作品との相性が良く、
その点は評価できる。
ただ、肝心のストーリーがあと一歩。
中盤までの面白さは十分なので、
あと一歩面白い結末が待っていたら、
これは傑作になりえたのかもしれない。
表紙もタイトルも魅力十分なので、
非常に惜しい作品である。